情報提供(敬称略):M.S.


放っておくわけにはいかない

トリス「アム、ここにいたんだ。ちょっといいかな?」
アム 「トリス、どうしたの?」
トリス「お風呂に入りたいんだけど‥‥‥バスタオル、借りれないかなと思って。」
アム 「あっ、気づかなくてごめんなさい。お風呂場の戸棚の中にあるから、それを使って。」
トリス「そっか、ありがとう。」
アム 「他にも、ここにあるものは好きに使っていいわよ。食べ物も、キッチンにたくさんあるから。
    部屋も、空いているところを適当に使っていいからね。」
トリス「ありがとうアム、何から何まで‥‥‥。でも、本当にいいの?」
アム 「えっ、何が‥‥‥?」

(トリス、座る)

トリス「だって、見ず知らずのあたしたちを泊めるなんて‥‥‥。」
アム 「確かに見ず知らずだけど、だからって放っておくわけにはいかないじゃない。」
トリス「‥‥‥そっか、迷惑かけちゃってごめんなさい。アムは優しいんだね‥‥‥。」
アム 「単なるなりゆきでやってるだけで、別に優しさとかじゃないから‥‥‥。」
トリス「そうかなあ? いくらなりゆきでも、見ず知らずの人に普通はそこまでしないと思うよ。」
アム 「そう‥‥‥?
    でも困ってる人を見たら、やっぱりほっとけないじゃない‥‥‥。」
トリス「だからそれが、アムの優しさなんだって‥‥‥!
    ‥‥‥あたし、派閥に拾われるまでは宿無しだったんだ。」
アム 「宿無し‥‥‥?」
トリス「うん‥‥‥。家がないから、道ばたで寝泊まりして生きてたの。
    そんな私を見ても手を差し伸べる人なんていなかったし、
    むしろ自分より弱い者を見つけて、いじめようって人たちすらいた。
    困ってる人を見て助けようって人はそうそういない、それが現実だよ‥‥‥。」
アム 「トリス‥‥‥。」
トリス「あっ、ごめんね?しんみりした話になっちゃって!
    私が言いたかったのは、アムみたいなことはなかなかできないってことだよ。
    ありがとう、アム!」
アム 「‥‥‥別に気にしなくていいわ。
    でも‥‥‥。」
トリス「‥‥‥?」
アム 「どうしてあなたはそんなに明るいの? そんなつらい過去があったのに‥‥‥。」
トリス「そうかな‥‥‥? だとしたらきっとそれは、周りの人たちのおかげだよ。
    さっき言ったみたいな過去もあったけど、
    そんなあたしをいろんな人たちが見守って、助けてくれたから、今があるんだ‥‥‥。」
アム 「そっか、助けてくれる人もいたんだ‥‥‥。」
トリス「うん! 助けてくれる人も、優しい人だったり口うるさかったり‥‥‥ほんといろいろだけどね。」
アム 「ふふっ。 口うるさい人もいるのね?」
トリス「そうなんだよね‥‥‥。その筆頭が、兄弟子のネスティなんだ。
    ネスはほんとダメ出しが多くって‥‥‥! あんなに口うるさい人、ほかに知らないもの!」
アム 「そうなんだ‥‥‥。でも、ちょっとだけトリスがうらやましい。」
トリス「うらやましい?」
アム 「だって口うるさく言うのも、トリスへの愛情でしょう?」
トリス「あ、愛情‥‥‥? そうなのかな‥‥‥うーん‥‥‥。」
アム 「あれ‥‥‥、もしかして照れてるの?」
トリス「あははは! 違うよー。ネスが口うるさいのは生まれつきの性格だって。
    あっ、お腹空いちゃったな! キッチン見てくるね‥‥‥!」
アム 「うん、いってらっしゃい。」

アム 「トリスの話にはびっくりしちゃったけど‥‥‥。今は幸せそうで何よりだわ‥‥‥。」

最終決戦

エンディング「」


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Last-modified: 2018-09-13 (木) 16:29:00 (128d)