第4話

ルエリィ「センパーイ!」
アルカ「こら、こんな夜中に一人で出歩いちゃダメじゃない」
ルエリィ「えへへ、なんとなく寝付けなくて
     今日はほんと驚きました、まさかセンパイが学園に来るなんて
     そういえば、なんで授業終わったとたん いなくなっちゃったんですか?」
アルカ「ごめんごめん、急な任務が入ってね」
ルエリィ「あ、聞きました 機械兵器が暴れたんですよね?
     そこに颯爽と現れたセンパイが、ぱぱーっとやっつけちゃったとか!」
アルカ「そんな格好よくはいかなかったけどね」
ルエリィ「‥‥‥なんだか、最近、ヘンな事件が多いですよね」
アルカ「まぁ‥‥‥ね
    (真紅の鎖のことは、一般人のこの子には話せない‥‥‥)」
ルエリィ「ちょっと怖いなーとは思うんですけど、でも、そんなに心配はしてませんよ
     この街は、センパイたちが守ってくれてるんですから」
アルカ「‥‥‥ああ‥‥‥
    そんなに信じてもらえてるなら、がんばらないわけにはいかないね」
ルエリィ「はい!」

戦いっていうのは、怖いものだ 楽勝がわかりきってる戦いなんてそうそうない
けれど、信じてくれる人がいれば、不安や恐怖に抗える
昔、エルストさんから教えられた言葉、今ならば、とてもよくわかる
‥‥‥わたしを信じてくれてありがとう、ルエリィ‥‥‥

第5話

アルカ「ふう‥‥‥ 風が気持ちいいな
    今日もまた、いろいろあったな‥‥‥」
ルエリィ「あれ? そこにいるのってもしかして
     やっぱりセンパイだ! こんばんは、良い月夜ですね!」
アルカ「ルエリィ! もう大丈夫なの?」
ルエリィ「あ、はい、ご心配おかけしました! それと、ご迷惑おかけしました!
     戦いの後に目を回しちゃって、気がついた時にはベッドの中だったので、
     みょーに目がさえてしまいまして‥‥‥ こうして月夜のサンポをしているわけです」
アルカ「んー、子どもが一人で出歩く時間じゃないよ? まして、あんなことがあった直後だし」
ルエリィ「大丈夫です! 一人じゃありませんから!」
プリモ「キューイッ!(わたしもいるよ!)」
アルカ「ああ‥‥‥あなたも目を覚ましたんだ
    その、ごめんなさいね‥‥‥ 同じリィンバウムの人間が迷惑をかけて
    でも、どうか、この世界の誰もがあんなふうだなんて、思わないでほしいな」
プリモ「キュイ、キュイキュイ!(そんなことなら、ちゃーんとわかってます)」
ルエリィ「そうですよ、センパイ だってこの子、あたしと響命したんですから!
     この世界をステキだと思えてなかったら、そんなことできませんよ!」
プリモ「キュイ!(ですよ!)」
アルカ「‥‥‥そっか うん、そうだよね
    ともあれ、誓約が成功したことで、明日からあなたたちはちょっと忙しくなるよ
    召喚術は強い力なの、あなたたちにはまだ、そんな実感がないだろうけど
    正しい知識もないままに使えば、自分たちも、周りも、不幸にしかねない」
ルエリィ「‥‥‥」
アルカ「だから、新しく生まれた召喚師と響友には、異世界調停機構に登録してもらって
    いろいろと、召喚師としての基礎知識を学んでもらう必要がある‥‥‥んだけど、
    そういうわけで、あなたたち二人は、明日からちょっと忙しくなる
    夜歩きはこれくらいにして、早く休んだほうがいいんじゃない?」
ルエリィ「うっ‥‥‥なんていうか、不思議な説得力がありますね‥‥‥」
アルカ「わたしたちも、ここにきた当初は けっこう大変だったからね」
ルエリィ「うぬぬ、その辺りのお話にも興味はありますが、
     今はセンパイのお言葉を大切にして、ベッドに戻ろうと思います!
     ‥‥‥それでいいよね、プリモ?」
プリモ「キュイ!(うん!)」
ルエリィ「それじゃセンパイ、今日は本当にありがとうございました!
     ‥‥‥また明日!」
アルカ「うん、また明日」

あんな目にあったばかりなのに、ルエリィは元気だな‥‥‥わたしも見習わないと

第6話

ルエリィ「ふひゅるるる‥‥‥」
アルカ「疲れた?」
ルエリィ「はいぃ‥‥‥ 口のはしっこからケムリとか出そうです
     わかってたつもりではいましたけど、やっぱ、召喚師の仕事って大変ですね
     平然とこなしちゃってるセンパイたちは、やっぱすごいです」
アルカ「慣れないうちは、そんなものだよ 召喚師に限らず、どんな仕事でもね
     心配しなくても、見習いを卒業するころには このくらい平気になってるから」
ルエリィ「うう、がんばれ未来のあたし‥‥‥ 今のあたしには、ちょっと無理‥‥‥」
アルカ「だと思ったから、はい ミルク、あたためてきたよ
    体は疲れてるだろうけど、興奮したままだと休みにくいでしょ?
    そういう時には、なにかを摂って少し落ち着くのが一番いいんだ
    休まないまま明日を迎えるのが一番大変だからね」
ルエリィ「な、なるほど‥‥‥ では、遠慮なくいただきます
     んく、んく‥‥‥
     ‥‥‥眠くなってきましたぁ」
アルカ「は、早いね?」
ルエリィ「そりゃそうですよぅ センパイの言うことに間違いはないんですぅ」
アルカ「それはよかったけど、ここで倒れたら風邪ひくよ?
    ちゃんと家に帰って、歯を磨いてから寝ること」
ルエリィ「ふぁい‥‥‥ それでは、失礼しまふ‥‥‥」
アルカ「ううん‥‥‥ 素直な子だなあ‥‥‥」

あそこまで素直すぎると、ちょっとこの先が心配かも‥‥‥

第7話

ルエリィ「センパイ、あの‥‥‥
     ‥‥‥ん、やっぱやめときます 何でもありません」
アルカ「何も、言わないの‥‥‥?」
ルエリィ「言わないといいますか、言う勇気が出ないといいますか
     できれば元気を出してほしいですけど、それを言うのもためらわれるといいますか」
アルカ「うん‥‥‥」
ルエリィ「あたし、あの人のことは全然知りませんから、センパイの今の気持ちもわかりません
     なぐさめの言葉とかそういうのは、全然思いつかないんです
     だから、その‥‥‥ 今日は、ずっとそばにいますから
     いっしょに月を見上げるくらいのことならできますから
     だから‥‥‥朝までには、いつものセンパイに戻ってくれませんか?
     って、言っちゃった! 何も言えないって言ったばっかなのに!」
アルカ「‥‥‥ありがとう、ルエリィ
    そうだね‥‥‥いつまでも、こんな沈んだ気持ちのままじゃいられない
    朝までには‥‥‥いつものわたしに戻らないと、ね」

‥‥‥二人で見上げる月は、いつもより、ほんのちょっとだけ明るく見えた‥‥‥

第8話

ルエリィ「去年の秋ごろだったと思うんですけど、学園の女の子たちの間で
     七不思議が流行ったことがあったんですよ
     それで、ノイちゃんと二人で、少し調べたことがあったんです
     夜の校舎に忍び込んで、教室の数が増えてないか確かめたり
     歴代学園長の彫像が合唱し始めるのを じっと待ってみたり‥‥‥」
アルカ「そんなことしてたの?」
ルエリィ「あれ? センパイはやりませんでしたか、そういうのって」
アルカ「ううん‥‥‥そういうウワサには あんまり興味がなかったかな
    それより、七不思議がどうしたの?」
ルエリィ「あ、はい、ええとですね そうやって調べていた不思議の中に
     どうにも正体がわからなかったものが ひとつあったんですよ
     幻の大校長‥‥‥っていうものなんですけど」
アルカ「それって‥‥‥もしかして?」
ルエリィ「たぶん、そうです
     ずっとこの学園にいるえらいひとで その権力は学園長を軽くしのぐとか
     ‥‥‥ノイちゃんは、湖に出るっていう釣りザオ幽霊と同一人物だと考えてましたけど
     今日のお話からすると、つまり、それってそういうことですよね‥‥‥?」
アルカ「もしかしなくても、先生‥‥‥ 抜剣者のことだろうなあ‥‥‥」
ルエリィ「ううん‥‥‥ やっぱりそうですよねえ‥‥‥」
アルカ「わかってるとは思うけど、友達には話しちゃ駄目だよ?」
ルエリィ「話したところで、信じてもらえるはずがないですよう
     すごく優しい声で、そうだねよかったねって言われるだけだと思います」
アルカ「‥‥‥いい友達を持ったね」
ルエリィ「だいたい、あたし自身、今回のお話を信じきれてないんです
     もちろん、あの人やお姉ちゃんを疑ってるわけじゃないんですけど
     それはそれとして、話があまりに凄すぎて あたしの頭に収まりきらないといいますか」
アルカ「ああ、その感覚はわかるなあ‥‥‥」
ルエリィ「あたしの頭ではっきりと このひとはすごいんだ! ってわかる人は
     やっぱりセンパイが一番で、動きそうにないです」
アルカ「ううん、相変わらず光栄な話だけど、今日ばかりはなんだか重たいなあ‥‥‥」

その信頼に、応えられるわたしにならないとね‥‥‥

第9話

ルエリィ「ちょっとだけ、ショックでした
     センパイたちって、いつでもお互いを信じてる 理想の響友関係だって思ってましたから
     信じてるからこそ、大切に思ってるからこそ 辛いことも、あるんですね」
アルカ「そうだね‥‥‥ きっと、エルストさんたちも、そうだった
    わたしたちにとって、理想の響友関係は エルストさんとガウディさんだったんだよ
    憧れていたわたしたちに見えないところで、彼等は苦しんでいた‥‥‥」
ルエリィ「あたしじゃ、支えに、なれませんか?
     力不足はわかってます、身の程知らずだって、重々承知です
     でも、いまあたしは、センパイのそばにいます 手を伸ばせば、届くところにいるんです
     だからきっと、何かできることがあるんじゃないかって‥‥‥」
アルカ「ルエリィ‥‥‥」

ありがとう‥‥‥ その気持ちが、何より心強いよ‥‥‥

第10話

ルエリィ「セン‥‥‥パイ‥‥‥?」
アルカ「ルエリィ こんばんは」
ルエリィ「すごく、辛そうな顔してます」
アルカ「うん‥‥‥まあ、今日はちょっとへこんでいるよ
    わたしたちは、エルストさんに憧れて、エルストさんの言葉に導かれてここに来た
    召喚師になったのも、みんなのためにと言って戦ってきたのも、全部そうだよ
    なのに、今さら‥‥‥ それが全部間違いだった、なんて」
ルエリィ「センパイ‥‥‥
     認めちゃうんですか? 全部、間違いだったって
     セイヴァールに来て、これまで頑張ってきたこと 全部全部、意味がなかったんだって‥‥‥」
アルカ「‥‥‥」
ルエリィ「あたし、今だけは、センパイの気持ち、とてもよくわかるつもりです
     ずっと憧れてきて‥‥‥いつかあんな風になりたいと思っていた
     そんな相手に、追いかけてきた夢を壊されてしまう
     いまのセンパイは、いまのあたしと、同じですから‥‥‥」
アルカ「そっか‥‥‥みっともないところ、見せちゃってるね‥‥‥」
ルエリィ「でも‥‥‥だからこそ、わかったことも、あるんです」
アルカ「え?」
ルエリィ「あたしは‥‥‥センパイを、信じてます
     昨日までのセンパイが間違っていたなら、明日からのセンパイを信じます
     一度立ち止まっても、うずくまっても、また顔をあげて歩き出せるって‥‥‥
     だって、あたしの信じたセンパイは、そのくらい、ステキな人なんですから!」
アルカ「ルエリィ‥‥‥」
ルエリィ「後ろを追いかけているだけだと、こういう気持ちって、なかなか伝わらないんですね
     ちゃんと追いついて、一緒に歩きながら言わないといけないみたいなんです
     今のあたしから、センパイに届けられる言葉はそのくらいですけど
     センパイには、センパイのセンパイに 届けられる言葉は、ありますか?」
アルカ「(そうか、わたしはこれまで、エルストさんの背中しか見てこなかったんだ)
    (何を考えているのかもわからなかったから、その言葉だけしか聞こえていなかった)
    (憧れてるって言いながら、エルストさんの言葉に寄りかかってきただけだった)
    ルエリィには、かなわないね‥‥‥」
ルエリィ「えへへ、ありがとうございます」

ちゃんと追いついて、一緒に歩きながらじゃないと伝わらない言葉‥‥‥
ありがとう、ルエリィ わたしも、やってみるよ‥‥‥

第11話

ルエリィ「ううー‥‥‥」
アルカ「なんだか、怖い顔してるけど‥‥‥」
ルエリィ「あたりまえですよ! やっぱりあの人、好きになれません!」
アルカ「アトシュのこと?」
ルエリィ「です! さっきまで、プリモもぷんすかしてました!
     センパイが選んだ仲間なんだから、昔のことは水に流して
     ちょっとは仲良くしたりしないといけないのかなーとか、
     そんな甘いことを考えてたあたしが バカでバカでバカバカでした!!
     あんなやつ、農場で強制労働させられて、さわやかな汗でも流してればいいんですっ!」
アルカ「うん、それは確かに素敵な未来予想図だね
    似合わなすぎて まったく想像できないけど」
ルエリィ「まあ、それは冗談としてもです
     あいつと一緒に戦うのが複雑だったのは、本当ですよ
     プリモと仲間たちを、売り飛ばそうとしてたやつらなんですから
     ぜんぜん、少しも、これっぽっちも、信用する気になれなかったです」
アルカ「わたしだって、アトシュのこと、信用なんてしてなかったよ
    ただ、彼のギフトに対する怒りと、悪人としてのプライドを信じてた」
ルエリィ「‥‥‥よくわかりません」
アルカ「人にはそれぞれ、守りたいものや ゆずれないものがあるってことよ
    たとえばわたしにとってのルエリィみたいに、
    アトシュにとっては自分たちをバカにされないことが一番大事だった
    それを脅かす者には、他の何を曲げてでも噛み付かずにはいられなかった、ってね」
ルエリィ「うう、わかるような、わからないような‥‥‥
     って、あれ? いま、もしかして、さりげなく大事なこと言いませんでした?」
アルカ「さて、そろそろ帰ろっか あまり夜風に当たってると体に悪いしね」
ルエリィ「えっ、あれ、ちょ、ちょっとセンパイ、待ってくださいよぉ!?」

ルエリィのことが大事で、何があっても守りたいと思ってる‥‥‥
でも、さすがに恥ずかしいから、二度目を言うのは勘弁してほしいな

第12話

ルエリィ「あたし‥‥‥ センパイに、ずっと、憧れてました
     響友とドラマチックに出会って、セイヴァールに来て、召喚師になって、
     そんな‥‥‥自分にはできない、かっこいい人生を送ってる人だから、すごいなって
     そんなふうに、センパイのこと見てたんです」
アルカ「幻滅、させちゃった?」
ルエリィ「違います! そういうのじゃ、ないんです!
     あたし、わかってなかったんです! 自分が、何もわかってなかったってことが!
     プリモに会って、召喚師になって、センパイたちの戦いを手伝えるようになって
     それでも、まだわかってなかった センパイが、どうしてセンパイになったのか
     センパイの本当にすごいところが いったい何なのか‥‥‥」
アルカ「わたしの、すごいところ?」
ルエリィ「センパイは、いつでも まっすぐなんです
     信じることにまっすぐで、信じてもらうことにもまっすぐで、
     夢を目指すことにまっすぐで、裏切られて傷つくことにもまっすぐで‥‥‥」
アルカ「ルエリィ‥‥‥」
ルエリィ「‥‥‥憧れとは、まぶしいものから距離を置き 目を細めて見上げる行いだ‥‥‥
     ナギミヤの古い言葉なんですけど、さすが昔の人はいいこと言ってますよね?
     あたし、やっとわかりました これまであたし、センパイのこと見てなかった
     センパイのことを薄めで見上げるだけしか、してこなかったんです
     そんなんで、追いついちゃいますよとか そばにいますとか‥‥‥笑っちゃいますよね」
アルカ「ルエリィ、違う、そうじゃな‥‥‥」
ルエリィ「だからっ!」
アルカ「‥‥‥え?」
ルエリィ「憧れるだけで満足していたルエリィとは この夜限りで正式にさようならします!
     思えば、そういうのはあんまり、あたしらしくなかった気がするのです!
     ほしいものはまっすぐ体当たりでゲット! ほしい居場所にもまっすぐ体当たりで粉砕!
     好きな人の隣くらい、力尽くでゲットするのが 現代っ子の心意気ってやつですよ!」
アルカ「え? ‥‥‥え?」
ルエリィ「さあ、気合い入りました! 入れちゃいましたよ!
     明日からは、生まれ変わった新しいあたしを どかんと衝撃的にお見せするつもりです!
     ‥‥‥あ、つきましては、景気づけにぎゅっとしていただけると‥‥‥」
アルカ「え、ああ、うん‥‥‥」
ルエリィ「へ?」
(キスの音)
ルエリィ「‥‥‥いまのって‥‥‥キス‥‥‥?」
アルカ「あ、ごめん、いやだった?」
ルエリィ「せ、センパイが、あたしのおでこ‥‥‥はふ‥‥‥」
アルカ「ちょ、ちょっとルエリィ、顔が赤いよ、大丈夫!?」
ルエリィ「だだ、だだだ、大丈夫なわけないけど大丈夫です!?
     けけ、景気がつきすぎて 反動の大不況が怖くて、あわ、あわわわ」
アルカ「落ち着いて! 自分が何言ってるのか わかってる!?」
ルエリィ「いまのあたしなら、おでこだけで生きていける‥‥‥」
アルカ「ルエリィ!? おおい、ルエリィ!?」

憧れは、まぶしいものから距離を置いて見上げるだけの行い、か‥‥‥
耳が痛いな、それってわたしがやっていたこと そのものじゃない
‥‥‥それはそれとして、ルエリィは大丈夫なのかな‥‥‥

第14話

好感度4・5
アルカ「わたし、ルエリィのこと、大好きだよ」
ルエリィ「はうあっ!?」
アルカ「これまであなたが、まっすぐにわたしを見ていてくれたから‥‥‥
    あなたの中にいる、あなたの理想のわたしに負けないように
    ずっとがんばってこれたの
    これからも、ずっと一緒にいてほしい」
ルエリィ「え、あう、あの、その、これはいったいどういうことでしょう!?
     今夜はいきなりセンパイがセンパイらしくないことを言っちゃったりして
     うああなるほど、これは夢ですね! 夢なら何が起きても不思議じゃないですし!?」
アルカ「あの、ルエリィ?」
ルエリィ「ふわぃっ! なんでしょうか夢の中のセンパイッ!?」
アルカ「現実だよ」
ルエリィ「‥‥‥いやー、それはないですよ だって、常識的に考えてみてください
     さっきの言葉、あれが現実なら、センパイがあたしに告白したみたいじゃないですかー」
アルカ「うん、そのつもりだけど」
ルエリィ「‥‥‥」
アルカ「‥‥‥」
ルエリィ「なんですと」
アルカ「そんなに、不思議だった?」
ルエリィ「だって、あたしですよ!? ちんちくりんだし、さわがしいし!!
     そもそもあたし、非常にくやしいことに女の子に生まれついてしまっているので
     センパイの気持ちには応えられません!一生うらむよお父さんお母さん!」
アルカ「もしかして‥‥‥だめかな?」
ルエリィ「そそそんなわけないです、ありえないです、でも、その‥‥‥
     あたし‥‥‥ いろいろと、半人前ですよ?」
アルカ「わたしだって、似たようなものよ 一緒に成長していこう」
ルエリィ「あたし、実はけっこう 欲張りでワガママですよ?」
アルカ「うん、ルエリィのおねだりは、実はそんなに嫌いじゃないんだ」
ルエリィ「む‥‥‥じゃ、じゃあ、お試しってことで ふたつお願いしてもいいですか?」
アルカ「どうぞ」
ルエリィ「ひとつめは、その、いつかあたしが、見習いじゃなくなって‥‥‥
     センパイと同じ、正式な召喚師になれたら、センパイの家に押しかけてもいいですか?
     意気込みだけじゃなくて、ちゃんとセンパイのすぐ隣に行きたいんです」
アルカ「‥‥‥ずいぶんと、思い切ったことを言うのねえ
    でも、わかった いいよ、その時には、一緒に暮らそ?
    ふたつめは、何?」
ルエリィ「それじゃ、ええと、その、なんだかまだ夢の中にいるみたいなので、
     これが現実だってわかるように、その、ほっぺにキス、とか‥‥‥?」
アルカ「うん、わかった」
ルエリィ「え‥‥‥」
アルカ「‥‥‥」
(キスの音)
ルエリィ「‥‥‥きゅう」
(ルエリィ倒れる)
アルカ「あ、あれ? ルエリィ? ルエリィ!?」

言葉にして、初めて気づいた
わたしがこれまでずっと、ルエリィに力をもらってきたこと
そして、これからも、力をもらっていくだろうってこと
そうやって続く未来が、どうやら、とても素敵なものらしいってこと‥‥‥
ありがとう、ルエリィ あなたがいてくれて、本当によかったよ



好感度3
アルカ「わたし、ルエリィのこと、大好きだよ」
ルエリィ「はうあっ!?」
アルカ「これまであなたが、まっすぐにわたしを見ていてくれたから‥‥‥
    あなたの中にいる、あなたの理想のわたしに負けないように
    ずっとがんばってこれたの
    これからも、ずっと一緒にいてほしい」
ルエリィ「え、あう、あの、その、これはいったいどういうことでしょう!?
     今夜はいきなりセンパイがセンパイらしくないことを言っちゃったりして
     うああなるほど、これは夢ですね! 夢なら何が起きても不思議じゃないですし!?」
アルカ「あの、ルエリィ?」
ルエリィ「ふわぃっ! なんでしょうか夢の中のセンパイッ!?」
アルカ「現実だよ」
ルエリィ「‥‥‥いやー、それはないですよ だって、常識的に考えてみてください
     さっきの言葉、あれが現実なら、センパイがあたしに告白したみたいじゃないですかー」
アルカ「うん、そのつもりだけど」
ルエリィ「‥‥‥」
アルカ「‥‥‥」
ルエリィ「なんですと」
アルカ「そんなに、不思議だった?」
ルエリィ「だって、あたしですよ!? ちんちくりんだし、さわがしいし!!
     そもそもあたし、非常にくやしいことに女の子に生まれついてしまっているので
     センパイの気持ちには応えられません! 一生うらむよお父さんお母さん!」
アルカ「‥‥‥あ、ごめん 好きっていっても、そういう意味じゃなくて
    ごくごくふつうの意味での、大好きってことだよ?」
ルエリィ「え‥‥‥あ、そうですか‥‥‥ それはそれで、ちょっとさびしいような‥‥‥」
アルカ「もしかして、それじゃだめかな?」
ルエリィ「そそそんなわけないです、ありえないです、でも、その‥‥‥
     あたし‥‥‥ いろいろと、半人前ですよ?」
アルカ「わたしだって、似たようなものよ 一緒に成長していこう」
ルエリィ「あたし、実はけっこう 欲張りでワガママですよ?」
アルカ「うん、ルエリィのおねだりは、実はそんなに嫌いじゃないんだ」
ルエリィ「それじゃ、ええと、その、なんだかまだ夢の中にいるみたいなので、
     これが現実だってわかるように、その、ほっぺにキス、とか‥‥‥?」
アルカ「うん、わかった」
ルエリィ「え‥‥‥」
アルカ「‥‥‥」
(キスの音)
ルエリィ「‥‥‥きゅう」
(ルエリィ倒れる)
アルカ「あ、あれ? ルエリィ? ルエリィ!?」

言葉にして、初めて気づいた
わたしがこれまでずっと、ルエリィに力をもらってきたこと
そして、これからも、力をもらっていくだろうってこと
そうやって続く未来が、どうやら、とても素敵なものらしいってこと‥‥‥
ありがとう、ルエリィ あなたがいてくれて、本当によかったよ

ED

好感度4・5
ルエリィ「センパイセンパイ! 起きてください、一大事です!」
アルカ「へ? ‥‥‥る、ルエリィ?」
スピネル「な、なんですか? また何かあったんですか?」
ルエリィ「あ、すぴちゃんも聞いて聞いて!
     思えば長い道のりでした、が、わたくしルエリィ、ついにやりとげました
     どんな夢もあきらめなければいつかかなう、しかしあきらめないことこそが何より難しい
     こんなあたしを今日ここまで導いてくれたセンパイたちには、感謝の言葉もありません」
スピネル「きょ、今日はずいぶんと機嫌がいいんですね」
ルエリィ「ふっふっふー、わかる? わかっちゃう?」
アルカ「ところでルエリィ、さっきから気になってたんだけど
    うしろの大きな荷物は‥‥‥なに?」
ルエリィ「あ、これですか? いやはや、お恥ずかしい
     できるだけ荷物は小さくまとめようと思ったんですけど、これが難しくてですね
     気がついたらこんな大荷物になっちゃってました」
アルカ「いや、大きさの話じゃなくて、どうしてそんな荷物を‥‥‥」
ルエリィ「だって、前に言ったじゃないですか
     見習いじゃない、正式な召喚師になったら 改めて押しかけさせてもらいます、って」
アルカ「ああ、確かにそんなことを‥‥‥ って、あれ、それじゃもしかして」
ルエリィ「はいっ、不肖ルエリィ、来月より一人前の召喚師になりますっ!
     ほんとはまだ秘密なんですけど、管理官さんがこっそり教えてくれたんです
     そしたらもう、いてもたってもいられなくて、そのままここまで全力ダッシュしてきました!
     荷物をまとめに一度家には帰りましたけど、お姉ちゃんたちにもまだ何も言ってません!」
アルカ「‥‥‥いやいや、ご家族にはちゃんと説明しようね?」
ルエリィ「もちろん、この後でちゃんと言いに帰りますよ
     でも、他の誰よりも先に、センパイたちに伝えたかったんです!
     あ、そうだ! 隣の部屋、ちょっと借りてもいいですか?
     制服ももらってきたんですけど、初めてはやっぱりセンパイに見てもらいたくて!」
アルカ「あ、うん、それはいいけど‥‥‥」
ルエリィ「やった! じゃあ、ちょっと待っててください!」
アルカ「‥‥‥驚いちゃったな
    筋がいいとは分かってたけど、まさか、もう正式の召喚師になるなんて」
スピネル「誰かさんの背中に追いつくんだ、隣に立つんだって、がんばってましたから」
アルカ「‥‥‥あれ? もしかして、機嫌悪い?」
スピネル「べつに‥‥‥何でもないです 嫉妬とかしてませんから」
アルカ「あ、そういうこと‥‥‥」
ルエリィ「あれ、このボタン、どこでどう留めればいいの!?」
アルカ「‥‥‥この部屋もずいぶん長く住んだけど、そろそろ引越しを考えないとかな
    三人で住むには、さすがに手狭だろうからね」
スピネル「‥‥‥それなんですけど、わたし、この部屋を出ようかと思ってるんです
     大家さんに見つけてもらったんですけど 森の近くにいいアパートがあったんです」
アルカ「え‥‥‥ どうして?」
スピネル「前から考えてたことなんです わたし、ちょっと甘えすぎなんじゃないかって
     ずっとそばにいたせいで、そのことの大切さを見失いかけてるって
     いつまでも、ただ隣にふよふよ浮いてるだけの お人形みたいな女の子じゃいられないって
     姉さまの響友とし恥ずかしくない、頼れる女になりたいって思ったんです
     だから、とてもとてもとても悔しいですけど、留守はルエリィさんに任せます」
アルカ「スピネル‥‥‥」

「お待たせしました 召喚師ルエリィ、初のお披露目です」



好感度3
ルエリィ「センパイセンパイ! 起きてください、一大事です!」
アルカ「へ? ‥‥‥る、ルエリィ?」
カゲロウ「なんだなんだ? 朝っぱらから騒がしいな」
ルエリィ「あ、かげろーも聞いて聞いて!
     思えば長い道のりでした、が、わたくしルエリィ、ついにやりとげました
     どんな夢もあきらめなければいつかかなう、しかしあきらめないことこそが何より難しい
     こんなあたしを今日ここまで導いてくれたセンパイたちには、感謝の言葉もありません」
カゲロウ「なんだよ、ずいぶんご機嫌じゃねえか」
ルエリィ「ふっふっふー、わかる? わかっちゃう?」
アルカ「ってことは‥‥‥ えっ、もしかして?」
ルエリィ「はいっ、不肖ルエリィ、来月より一人前の召喚師になりますっ!
     ほんとはまだ秘密なんですけど、管理官さんがこっそり教えてくれたんです
     そしたらもう、いてもたってもいられなくて、そのままここまで全力ダッシュしてきました!」
アルカ「‥‥‥ご家族にもちゃんと説明しようね?」
ルエリィ「もちろん、この後でちゃんと言いに帰りますよ
     でも、他の誰よりも先に、センパイたちに伝えたかったんです!
     あ、そうだ! 隣の部屋、ちょっと借りてもいいですか?
     制服ももらってきたんですけど、初めてはやっぱりセンパイに見てもらいたくて!」
アルカ「あ、うん、それはいいけど‥‥‥」
ルエリィ「やった! じゃあ、ちょっと待っててください!」
アルカ「‥‥‥驚いちゃったな
    筋がいいとは分かってたけど、まさか、もう正式の召喚師になるなんて」
カゲロウ「誰かさんの背中に追いつくんだ、隣に立つんだって、気張ってたからな」
アルカ「‥‥‥あれ? もしかして、機嫌悪い?」
カゲロウ「ふん、気のせいだろ ‥‥‥ヤキモチなんて焼いてないからな」
アルカ「あ、そういうこと‥‥‥」
ルエリィ「あれ、このボタン、どこでどう留めればいいの!?」
アルカ「‥‥‥この部屋もずいぶん長く住んだけど、そろそろ引越しを考えてもいいかな‥‥‥」
カゲロウ「あ‥‥‥それなんだけどよ、おいら、この部屋、出ようかと思ってんだ
     ライジンのおっちゃんから、住み込みで修行しないかって誘われてな」
アルカ「え‥‥‥ どうして?」
カゲロウ「前から考えてたことなんだけどよ おいら、ちょっと甘えすぎかなって
     姉貴のことは大好きだ、けど、ずっとそばにいるだけが「好き」じゃないだろ
     背中を追いかけるだけの弟じゃなくて、おいらがおいらとして隣に立てるように、
     一人で少しだけ、社会勉強をしてこようと思ったんだよ
     だからまあ、その間だけ、悔しいけど この部屋はルエリィのやつにゆずるさ」
アルカ「カゲロウ‥‥‥」

「お待たせしました 召喚師ルエリィ、初のお披露目です」


トップ   差分 履歴 リロード   一覧 検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2016-04-13 (水) 00:00:00