第8話

トルク「あっ‥‥‥ ほんとに、いた‥‥‥」
フォルス「あれ? トルク? どうしたの、こんな夜中に」
トルク「いや、その‥‥‥ 寝る前に、あなたと話をしたくて
    今ならここにいるはずだって、アベルトさんに聞いたんです
    半信半疑で来てみたら、本当にいたのでびっくりしました」
フォルス「ううん‥‥‥ わかってはいたけど、僕って本当にアベルトに把握されちゃってるなあ
     それで、話って?」
トルク「えっと‥‥‥その‥‥‥ 改まって言うことじゃないかもですけど
    今日は、本当にありがとうございました そして、これからよろしくお願いします」
フォルス「あ、うん、こちらこそよろしく
     ‥‥‥今さらかもしれないけど、僕たちの任務に協力するのは、危険だよ?
     もしかしたら、君の本業に差し障りが出ることだってありうる
     それでも、本当に、力を貸してくれるのかい?」
トルク「二言はありませんよ それにこれは、僕のためでもあるんです
    至高の武器を造り上げるという僕の夢、その道筋が見えそうな気がしているんですよ
    その道は、あなたの隣を歩いていれば、やがてはっきり見えてくる
    だから、遠慮なんかしないで、どんどん僕の力を使ってください」
フォルス「えっ‥‥‥あ、うん、そうだね そこまで言われちゃ、しょうがない
     わかった、改めてよろしく、トルク
     本当に遠慮せず頼るからね 覚悟を決めておいてくれよ?」
トルク「はい!」

トルク、何かを吹っ切れたいい顔をしてたな‥‥‥

第9話

トルク「おいしいコーヒーが飲みたいんですが」
フォルス「い、いきなり何!?」
トルク「いえ、あなたにさっさと転職してほしいなと思いまして
    あなたは、召喚師よりも、バーのマスターのほうが向いています
    明日にでも辞表を出して、職場を変えてしまったほうがいいですよ
    そうしたら、僕もまた、あなたのコーヒーが飲めて幸せですし」
フォルス「そ、そんなわけにはいかないよ!」
トルク「なぜ? 人に望まれていることをするのは、あなたの主義に合ってるでしょう?
    頼まれごとを断れない人だとも聞いているんですけど」
フォルス「それは‥‥‥その‥‥‥」
トルク「主義を曲げてでも、召喚師を続けたいんですか?」
フォルス「‥‥‥そうじゃ、ないんだ うまく言えないんだけど、そうじゃない
     ここで召喚師をやめるとか、ギフトと向き合うのをあきらめるとか、
     そういう道を選んだら、それこそ僕が僕じゃなくなってしまう」
トルク「そうですか まあ、予想通りの答えですね
    わかりました、これ以上は言いません」
フォルス「‥‥‥もしかして、今日のことで、心配してくれたの?」
トルク「さあ、どうでしょう?
    もしかしたら、本当にコーヒーが飲みたかっただけかもしれませんよ?」

‥‥‥で、結局呼び方は変えてくれないんだね‥‥‥

第10話

トルク「‥‥‥月の光のせいかな、ずいぶんとひどい顔色ですね」
フォルス「そうかな? ‥‥‥そうかもしれないな
     僕たちは、エルストさんに憧れて、エルストさんの言葉に導かれてここに来た
     召喚師になったのも、みんなのためにと言って戦ってきたのも、全部そうだよ
     なのに、今さら‥‥‥ それが全部間違いだった、なんてさ」
トルク「‥‥‥正直言って、僕にはあなたの言ってることが、よくわかりません
    つまり、これまであなたのやってきたことは全て、受け売りの付け焼刃で、
    自分自身の意志でやってきたことじゃなかったんだ‥‥‥ということですか?」
フォルス「そう、なるのかな‥‥‥」
トルク「そんなバカなこと、あるわけないでしょう」
フォルス「トルク‥‥‥?」
トルク「僕は召喚師じゃありませんし、あなたとのつきあいも浅いほうです
    でも、自分の意志で振るわれる剣とそうでない剣の見分けくらいは
    つけられるつもりですよ
    そして僕は、未来のあなたのために至高の剣を打つと決めている
    あなたのことを、尊敬できる人間だと判断したんです」
フォルス「君が‥‥‥僕を‥‥‥」
トルク「僕は、僕の目を信じていますよ あとは、あなたがあなたを信じるだけです」

正直を言えば、まだまだ迷いはあるけれど‥‥‥
トルクはまだ、僕を信じてくれている そのことを僕は、支えだと感じている
‥‥‥信じてもらえれば、戦える 僕の心が、今でもそう言っている
エルストさんは否定していたけれど‥‥‥ やっぱり、僕は‥‥‥
信じること、信じてもらうことを、あきらめられそうにないな
ありがとう、トルク‥‥‥ おかげで、大切なことを思い出せたよ

第11話

トルク「やっと戦いが終わった‥‥‥というところですか」
フォルス「それはまだ、気が早いね 一段落ついたのは確かだけど
     僕たちの戦いは、人々の生活を守るためのものだからね
     それを脅かす者がいる限り、いつまででも終わらないのさ」
トルク「なにを得意げな顔で言ってるんですか
    まったく、調子のいい 昨日までの深刻な顔はどこに行きました?」
フォルス「あはは‥‥‥ その節は、ご心配をおかけしまして」
トルク「調子を取り戻したと思ったとたんに あの乱暴男なんかに協力を頼むし
    ほんと、めちゃくちゃな人ですよ あなたは」
フォルス「あきれたかい?」
トルク「初めて会ったときから、あきれっぱなしです
    たぶん、これからもずっと変わりません」
フォルス「‥‥‥うん、そうか、そうだね
     じゃあ、こんな僕だけど、あらためて これからもよろしくね」
トルク「何をいきなり言い出すんですか 気持ち悪い」
フォルス「あきれた?」
トルク「何度も言わせないでください!わざとですか!?」

これからも、ずっと‥‥‥か‥‥‥

第12話

トルク「謎が増えたのは、確かに困りごとではありましたけど
    あなたたちの力が、冥土の獣たちに対する決定力になるというのは、
    もう、間違いないですね
    できれば、力の正体を見極めておきたかったですけど
    一度にあまり多くを望むのは危険ですし、今回はこれでよしとするべきでしょうか」
フォルス「はあ‥‥‥」
トルク「って、何でそんな間の抜けた顔をしてるんですか
    わかってるんですか? これは、あなたたち自身のことですよ!?」
フォルス「あ、うん、そこのあたりはちゃんと理解してるんだけど
     トルクほど前向きには考えられてなかったなって
     うん、確かに君の言うとおりだ 後ろ向きに考えていても仕方がない
     僕たちは、戦えるんだ
     そのことを再確認できただけでも、今日の戦いには、意味があったよ」
トルク「‥‥‥これだけでやる気が出るんですか 相も変わらず、単純な人ですね」
フォルス「呆れたかな?」
トルク「いえ、安心しました やっぱりあなたは、いつも通りがいい
    どんな困難が降りかかろうと、いつものあなたなら、何とかできる
    僕は、そう信じていますからね」

ありがとう、トルク‥‥‥ 君の言葉から、力をもらったよ

第14話

好感度3
トルク「剣を鍛える者として、今日は忘れられない日になりました
    まさか、伝説の魔剣の発動を、本当にこの目で見ることができるなんて」
フォルス「あれには、僕も驚いたな‥‥‥」
トルク「遠目に見るだけで、よくわかりました あれらの剣が、どれだけすばらしいか
    硬いとか鋭いとか、力が強いとか多彩だとか、そういう枠組みをはるかに越えた存在
    ‥‥‥僕が目指していた至高の剣っていうのは 追いかけるべき理想のことだったけど
    まさか、限りなくそれに近いものが とっくに実在していたなんてね‥‥‥」
フォルス「トルク? もしかして、自信なくしてる?」
トルク「自信もなくなりますよ、あんなものを見せられたら
    それぞれの魔剣に、大勢の人の想いが束ねられていた
    とても、僕には届かない‥‥‥ 一生、鍛えられない剣だったんですから」
フォルス「そうかなあ‥‥‥」
トルク「疑問の余地はないです どう考えても、あれは‥‥‥」
フォルス「僕はトルクの鍛えた剣を欲しいけど、先生のあの剣はいらないなあ
     至高の一振りを鍛えて、僕にくれるんだろ? ちゃんと楽しみにしてるんだぞ?」
トルク「‥‥‥僕がどんなにがんばったって、抜剣者の魔剣には届かない
    あれほどの想いの束ねられた剣は、僕にはとても‥‥‥」
フォルス「君の想いが込められた剣は、君にしか鍛えられないだろ
     そして、僕の想いを込めて振るうのも、君が鍛えた剣だ
     それで、充分じゃないか 他に何がいるっていうんだ?」
トルク「‥‥‥
    ほんと‥‥‥ あなたは単純だな‥‥‥」
フォルス「ひどいな!?」
トルク「ほめてるんですよ、これでも
    でも、いいんですか? かなりの長丁場になりますよ?
    今日あれらの魔剣を見たことで、構造についてのヒントは得られました
    けれど、それをそのまま真似したのでは 性能の劣化した偽物ができるだけです
    僕の鍛え方と、使い手であるあなたのクセにあわせたアレンジをしないといけない
    一年や二年で形にできるほど 甘いものじゃなさそうですよ?」
フォルス「いつまでだって、どこまでだって付き合うさ」

さて、そのためにはまず、目の前の戦いを終わらせないといけない
僕たちの未来のために、過去と現在に、決着をつけよう
‥‥‥ギフト、待ってろよ、すぐに、君のところに行くから‥‥‥!

ED

好感度3
トルク「‥‥‥だめだ、今度の剣も失敗だ
    どうしても、焼き入れの途中で折れちゃうな 強度に根本的な問題があるらしい」
フォルス「大丈夫? ここのところずっと、根を詰めてやってるだろ
     そろそろ少し休憩したら? ほか、コーヒーいれてきたからさ」
トルク「いえ、今ので何かがつかめた気がします 忘れないうちに、次の一本に取り掛かります
    コーヒーはいただきますけど」
フォルス「でも‥‥‥」
トルク「あなたたちの浄化の力、剣に込めることができれば、大事な戦力になる
    今回の事件は終わったけど、きっといつか、また誰かが冥土召喚術を復活させる
    そうなった時、またあなたたちに、全部を押し付けるようなことはしたくない
    この剣は、僕たち全員が、あなたたちと一緒に戦うために必要なものなんです」
フォルス「‥‥‥そっか」
トルク「すみません、あなたに渡す剣は、まだしばらく、完成させられそうにないです
    今の僕は、この剣のことで頭がいっぱいで」
フォルス「うん、いいんじゃないかな
     その剣は確かに、僕が握るための剣でこそないけど、
     僕たちのための剣なのは同じだろ
     その気持ちが伝わってくるだけで、僕、すごく嬉しいから」
トルク「うっ‥‥‥ そ、そこで笑うのは反則じゃ‥‥‥」
フォルス「え?」
トルク「なんでもありません!
    そういうわけですから、少し休憩したら、また、あなたのこと、調べさせてもらいます
    明日は休暇なんでしょう? 今夜はとことんまでつきあってもらいますよ」

トルク「‥‥‥よし! 休憩はここまでで終わり!
    コーヒーありがとうございました、僕はもうちょっとがんばってみます」
フォルス「うーん‥‥‥飲み物をいれるくらいしか 役に立ててない自分が悲しいな」
トルク「そうですか?
    マスターのコーヒーを独り占めできてる僕は、この上なくゼイタクな気分ですけど」
フォルス「‥‥‥あのさ、そのマスターっての、そろそろやめてもらえないかなー
     自分の本業を見失いそうで、ちょっと怖いっていうのと、
     やっぱり、なんだかよそよそしい感じがするんだよね‥‥‥」
トルク「そうですか? 僕にとってはなじんだ呼び名なんですけど
    それじゃ、改めて‥‥‥明日の朝にも濃いめのコーヒーお願いしますね、フォルス」
フォルス「‥‥‥」
トルク「‥‥‥やっぱり、呼び名、元に戻しちゃダメですか?」
フォルス「ダメ!」


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Last-modified: 2013-06-22 (土) 00:00:00