SN6/夜会話/アトシュ(ラージュVer.)
をテンプレートにして作成
[
トップ
] [
新規
|
一覧
|
検索
|
最終更新
|
ヘルプ
]
開始行:
RIGHT:情報提供(敬称略):M.S.~
#contents
~
**もっと自分を大事に [#t398292d]
''ラージュ''「(あれ、誰かいるみたいだな‥‥‥)~
おーい、アトシュ?」~
''アトシュ''「ああん?~
チッ‥‥‥てめェかよ。 せっかくならキレイなねーち...
''ラージュ''「‥‥‥悪かったな、オレで。」~
''アトシュ''「で、俺に何かようか?」~
''ラージュ''「いや、どうしてるかなって思って。」~
''アトシュ''「見りゃ分かんだろ。 時間持て余して暇してる...
''ラージュ''「何か足りないものはないか? 物騒なものじゃ...
''アトシュ''「手下。」~
''ラージュ''「‥‥‥は?」~
''アトシュ''「手下、寄越せっつったんだよ。」~
''ラージュ''「いや、それは無理だろ。」~
''アトシュ''「んだとォ!? 足りないものはねェかって聞い...
男なら一度言ったことは最後まで守りやがれ!」~
''ラージュ''「無茶言うなよ‥‥‥。」~
''アトシュ''「あーあ、手下がいねーってのは本当にメンドく...
''ラージュ''「偵察って、何をするつもりだ!?」~
''アトシュ''「うるせェな。 貴様にゃ関係ねェだろ。」~
''ラージュ''「はぁ‥‥‥お前な、一応捕らえられてる身なんだか...
''アトシュ''「知ったことかよ。~
俺がその気になりゃこんな所、速攻で抜け出してや...
''ラージュ''「そしたら今度こそオレたちが全力で対処するぞ...
それができるって言うならやってみろよ。」~
''アトシュ''「‥‥‥言うじゃねェかよ、ガキ!~
やってやろうじゃねェか、ああん!?」~
''ラージュ''「‥‥‥もうやめようぜ、そう言って強がるの。」~
''アトシュ''「ぬかしてんじゃねェぞ!」~
''ラージュ''「丸腰でどうやってオレたちを相手にするって言...
''アトシュ''「‥‥‥チッ、威嚇にゃビビらねェか。」~
''ラージュ''「オレも影法師や魔物と戦ってきたんだ。 それ...
''アトシュ''「つまんねェな‥‥‥。」~
''ラージュ''「もしアトシュの言葉に乗って みんなが押し寄...
お前もこんなところで玉砕なんてしたくないだろ。...
''アトシュ''「‥‥‥あークソッ! 何でてめェにそんなこと言わ...
''ラージュ''「そんなに敵対心むき出しにしてないでさ、オレ...
その方がアトシュのためにもなると思うんだ。」~
''アトシュ''「てめェらの仲間にだぁ!? 死んでもお断りだ...
''ラージュ''「‥‥‥そっか。じゃあずっとそこで軟禁状態だな。...
''アトシュ''「‥‥‥俺は腐っても『真紅の鎖』のリーダーだ。調...
''ラージュ''「(アトシュもアトシュなりの信念で動いてるっ...
(まだオレが説得できる状態じゃないかな‥‥‥)~
分かった。それじゃあ、たまに様子を見に来るよ。」~
''アトシュ''「次はキレイなねーちゃんで頼むわ。」~
''ラージュ''「‥‥‥みんなが怖がるからオレで我慢してくれ。じ...
''アトシュ''「ケッ‥‥‥ラージュのやつめ。自分を大事にしろだ...
‥‥‥‥‥‥ちくしょう。なんでこんなことになっちまっ...
**悪に身をおく理由 [#pbab96ab]
''ラージュ''「なあ、アトシュ‥‥‥。」~
''アトシュ''「あぁ? ったく、またてめェかよ‥‥‥。~
飽きもせずによく来るな。 友達いねェのか?」~
''ラージュ''「アトシュの様子が気になって見に来ただけだよ...
''アトシュ''「‥‥‥チッ。見透かしたようなこと言いやがって。...
~
(アトシュ、座る)~
~
''ラージュ''「アトシュはさ、何で悪党なんてやってるんだ?」~
''アトシュ''「お前‥‥‥そりゃ愚問ってもんだぞ。~
欲しい物が大量にある。俺には奪う力がある。なら...
''ラージュ''「欲しい物があるなら買えばいいだろ。~
その程度の常識、オレだって知ってるぞ。」~
''アトシュ''「ハッ! まだまだてめェの世界は小せェな。~
世の中にはな、金で買えねェもんがゴマンとある。...
てめェも俺たちと一緒にいれば欲望に忠実に生きら...
''ラージュ''「そしたらフォルスたちの敵になっちまうだろ!...
''アトシュ''「ったく、つくづく仲良しゴッコが好きだな。~
てめェらが決めたルールの中でせせこましく生きて...
もっと自由に生きろよ!」~
''ラージュ''「‥‥‥オレはみんなが来るまでアトシュが言うよう...
でも‥‥‥オレは、みんなが来た今の方が幸せだ。不自...
''アトシュ''「自由を手放してまでも、奴らと一緒にいたいな...
''ラージュ''「ああっ、そうだ。みんなは、オレの大切な仲間...
''アトシュ''「仲間‥‥‥ねぇ。」~
''ラージュ''「アトシュにもいるんだろ? リィンバウムに、...
''アトシュ''「‥‥‥てめェには関係ねぇ話だ。」~
''ラージュ''「いいさ、別に無理やり聞くつもりはないから。...
オレも、お前に対してそうなりたいって思ってるん...
''アトシュ''「何だそれ、気持ちわりィ告白だなオイ。」~
''ラージュ''「今は分からなくてもいいよ。」~
''アトシュ''「ケッ‥‥‥俺をバカにすんじゃねェよ。~
用がないならとっとと消えな。てめェじゃ暇つぶし...
''ラージュ''「ん‥‥‥じゃあもう行く。」~
''アトシュ''「おっと‥‥‥ひとつ言っておくのを忘れてた。」~
''ラージュ''「何だ?」~
''アトシュ''「金で買えねェもんで最も貴重なもののひとつは...
それはな‥‥‥自由だ。~
確かに今の俺に自由はねェ。けどな、誰も俺の魂ま...
''ラージュ''「魂はいつも自由‥‥‥ってことか。」~
''アトシュ''「だが俺はここでも全ての自由を手に入れてやる‥...
''ラージュ''「‥‥‥できるもんならやってみろよ!」~
''アトシュ''「見てろよ、ラージュ。いつかてめェに本当の自...
''ラージュ''「(アトシュ、面白い奴だな‥‥‥)」
**てめェごときに [#i960c95e]
''ラージュ''「アトシュってさ、いつも調停召喚師たちから逃...
''アトシュ''「俺が逃げ回るだと!? バカも休み休み言いや...
あいつらが俺の行動を横から邪魔してきやがるだけ...
''ラージュ''「そりゃあ目の前に悪事を働く奴がいたら止める...
''アトシュ''「それはご立派なこった。まァ、てめェごときが...
''ラージュ''「止めるだけじゃない。お前みたいな奴は、ちゃ...
じゃないとまた同じ悪さを繰り返すからってことら...
''アトシュ''「ふざけんなよ。 んなことでそうそう信念曲げ...
''ラージュ''「アトシュは信念があってやってるのかもしれな...
''アトシュ''「てめェの正義感を押し付けんじゃねェよ。った...
''ラージュ''「全部フォルスに教えてもらったんだ。調停召喚...
''アトシュ''「あいつ‥‥‥ッ! つくづくうっとうしい奴だな。...
''ラージュ''「フォルスとは付き合いが長いみたいだけど、本...
''アトシュ''「フォルスか‥‥‥俺とタイマン張れる奴はなかなか...
~
''ラージュ''「へぇ‥‥‥フォルスのこと、そんな風に思ってるん...
- ''ライバルってこと?''~
''ラージュ''「それって、ライバルってことだよな?」~
''アトシュ''「んな上等なもんじゃねェよ。~
俺のまわりをブンブン飛び回って邪魔をするうっと...
むしろ潰してやるのが楽しみってもんだぜ。ハハハ...
''ラージュ''「(そのフォルスに捕まったってのに相変わらず...
''アトシュ''「ん、何だよその呆れたような目は。」~
''ラージュ''「いやぁ‥‥‥別に。」~
''アトシュ''「何だよ、言いたいことがあるならハッキリ言い...
''ラージュ''「うーんと‥‥‥アトシュっていつも自信たっぷりだ...
''アトシュ''「てめェがてめェのこと信じないでどうする。~
つまりな、ライバルなんてのはてめェ自身のことだ。~
俺は俺自身をとっくの昔に認めちまってる。だから...
分かったか、クソガキ。」~
''ラージュ''「(その前向きさは見習おう)」~
~
- ''意外だな‥‥‥。''~
''ラージュ''「なんだか意外だな‥‥‥フォルスのことそこまで認...
''アトシュ''「いいかラージュ、よく聞け。~
相手の能力を測る時は、自分の感情っつーフィルタ...
戦いの場においてはな、一瞬のミスが命取りになる。~
そしてそのミスってのはたいてい相手が能力を見誤...
でないとすぐに足元をすくわれるぞ。」~
''ラージュ''「そ、そうなのか‥‥‥。~
分かったよ、肝に銘じておく。」~
''アトシュ''「ま、俺はケンカを売るのも買うのもいつだって...
勝ち目のない戦いってやつに首を突っ込むほどバカ...
''ラージュ''「(もしかするとオレ、結構無茶してきたのかも‥...
‥‥‥あのさ、オレのことはどう思う?」~
''アトシュ''「てめェは‥‥‥‥‥‥。」~
''ラージュ''「(‥‥‥ごくりっ)」~
''アトシュ''「バカだな!」~
''ラージュ''「ええっ!?」~
''アトシュ''「だが色々と使えそうな奴だ。俺をここにぶち込...
''ラージュ''「(オレも認めてもらえてるってことなのか‥‥‥?...
''アトシュ''「俺がてめェのことうまく使ってやるぜ。だから...
''ラージュ''「それはやなこった!」
**手下のことはお見通し [#efc7e12f]
''ラージュ''「アトシュ、いよいよ最後の戦いだな。」~
''アトシュ''「そうだな‥‥‥。」~
''ラージュ''「何か考え事か?」~
''アトシュ''「‥‥‥よし、決めたぜ。~
ラージュ、この戦いが終わったら俺のところに来い...
''ラージュ''「だからオレは悪党の仲間になんてならないって...
''アトシュ''「俺についてくれば、望むものは全て手に入るぞ。~
欲望に忠実に生きろよ、ラージュ。 こんな自由な...
''ラージュ''「アトシュこそ、改心してまっとうに生きたらど...
''アトシュ''「クソつまらねェこと抜かすなよ。 俺の選択に...
''ラージュ''「じゃあ‥‥‥オレは調停召喚師になる! そしてア...
''アトシュ''「げぇ! 何てこと言いやがるんだ、てめェ!」~
''ラージュ''「それがオレの選択だ。 あんたにだって文句は...
''アトシュ''「チッ‥‥‥妙なこと言い出しやがって。 クソガキ...
''ラージュ''「そのクソガキに捕まるのを覚悟しとくんだな。」~
''アトシュ''「ヘッ、言ってろ。」~
''ラージュ''「ははっ‥‥‥決戦前だってのに変わらないな、オレ...
''アトシュ''「緊張でもしろってのか?」~
''ラージュ''「まぁ‥‥‥少しは気負ってたりしたのかなって。」~
''アトシュ''「バカかてめェは。 そんな状態で全力が出せる...
どんな強大な敵であろうがな、心揺さぶられてる時...
てめェはどうなんだ?」~
''ラージュ''「オレは‥‥‥。」~
~
''ラージュ''「なんだろう、アトシュと話してると落ち着いて...
''アトシュ''「そりゃ当たり前だろ。俺を誰だと思ってやがる。~
数々の死線をくぐり抜けてきた『真紅の鎖』の頭張...
手下のメンタルぐらい手玉に取れて当然だろ。」~
''ラージュ''「ちょっと待てよ、今の手下ってオレのことか!...
''アトシュ''「すっかり俺の手下が板についてんじゃねェか。...
''ラージュ''「くっそぉ、認めねぇからな!~
敵に勝つ! そしてお前にオレが手下じゃなくて仲...
''アトシュ''「仲間か‥‥‥まずは敵に勝ってから言うんだな。」~
''ラージュ''「いいぜ、勝ってやるさ!」
**最終決戦 [#q0968509]
(最終戦前)~
''ラージュ''「オレたちは、消えることにもう怯えたりなんか...
魂に強く刻まれた想いはけして消えない。 オレは...
''アトシュ''「分かりきったこと言うんじゃねェ。 あいつを...
~
(最終戦後)~
''アトシュ''「‥‥‥ま、それなりに楽しめたぜ! おっと‥‥‥じ...
俺はおまえのことを忘れない。 魂に刻んだ絆だ、...
''ラージュ''「オレだって‥‥‥! 絶対に‥‥忘れるもんかっ!」~
~
''ラージュ''「ありがとう‥‥‥。」
**エンディング「喧噪が日常」 [#udb130e6]
【港】~
~
''アトシュ''「オラ! ぼさっとしてねぇで、さっさと探せ!...
''部下''「そ、そうは言っても、あんなにちいせぇモン見つか...
''部下''「そうですよ、若頭ァ! 今回ばかりは、諦めて‥‥‥。...
''アトシュ''「アアッ!? てめェらがドジッて~
取引に使うはずだった指輪を落としたのが悪いんだ...
あれにどれほどの価値があるのか、分かってねェわ...
''部下''「ひ、ひぃぃぃぃッ!!」~
''アトシュ''「チンタラ文句言ってるヒマがあんなら、さっさ...
''部下''「わ、わかりやしたぁぁぁぁ〜〜ッ!」~
''アトシュ''「チッ。さっさと見つけねぇと、カメのジジイに...
取引まで、あと1時間か‥‥‥。~
‥‥‥ん? 気のせいか? どこからか、歌が聞こえて...
''ルエリィ''「ふんふん♪ ふんふん〜ん♪ あまいっもの〜た...
ふわふわでっとろとろのクリ〜ム♪ あまいっもの〜...
''アトシュ''「‥‥‥‥‥‥。」~
''ルエリィ''「今日の気分はっイチゴの乗った〜‥‥‥あぁっ!!...
アトシュ!!! どうして、こんなところにいるの...
''アトシュ''「チッ。めんどくせェ奴に会っちまった‥‥‥。」~
''ルエリィ''「分かった! さては、また悪巧みの真っ最中ね...
その顔をみれば、一目瞭然よっ!~
あんたの顔は、いつだって悪巧みしてるんだからッ...
''アトシュ''「いきなり出てきて、何好き勝手言ってやがる。~
いつでも悪巧みしてるわけじゃねぇよ。」~
''ルエリィ''「でも、今はしてるんでしょ?」~
''アトシュ''「‥‥‥‥‥‥。」~
''ルエリィ''「ほーら、やっぱりぃ! あたしの目は、お見通...
''アトシュ''「いちいちやかましいんだよ、テメエは!~
こっちはガキの相手してるヒマはねぇんだ。~
とっとと、俺の目の前から消えろ。」~
''ルエリィ''「睨みつけないで!~
あんたはその視線だけでパワハラでセクハラなんだ...
''アトシュ''「あぁッ!? 誰が、なんだって!?」~
''ルエリィ''「パワハラで、セクハラ!」~
''アトシュ''「聞き直してるわけじゃねぇよッ!! 二度も言...
''ルエリィ''「なんだって? って言うから、教えてあげたの...
''アトシュ''「脳味噌足りなすぎんだろ‥‥‥。」~
''ルエリィ''「な、なによそれッ!」~
''アトシュ''「ビービー、うるせェんだよ!~
‥‥‥そうだ、いいこと教えてやるよ。~
てめェの憧れの先輩とやらも、~
その騒がしさには嫌気がさしてるらしいぜェ?」~
''アトシュ''「そ、そんなの、ウソだもん! センパイは、そ...
''アトシュ''「ウソなもんかよ。~
ラージュだって、お前の底抜けのやかましさには呆...
''ルエリィ''「そんなことなっ‥‥‥――ん??~
ラージュって、誰? あたし、そんな名前の人、知...
''アトシュ''「誰って、それは‥‥‥。~
‥‥‥‥‥‥。」~
''ルエリィ''「えっ、もしかして‥‥‥アトシュも知らないの!?...
''アトシュ''「そ、そんなワケねぇだろ。~
知らない奴の名前を、どうして俺が知ってるんだよ...
''ルエリィ''「あっ、確かにそうだね!!~
じゃあ、誰の名前なの?」~
''アトシュ''「それは‥‥‥。~
‥‥‥‥‥‥。~
(ラージュ‥‥‥)~
(なんだって、そんな名前が出てきたんだ? 誰の...
(いや、でも‥‥‥なんだ、この感じ。俺は‥‥‥『そい...
~
''アトシュ''「‥‥‥クッ、カカッ!!~
そうか、そういうことかよ‥‥‥。~
どおりで今まで忘れていたわけだ。~
‥‥‥ラージュ。~
悪いが、俺の記憶はそう簡単には消させねぇよ。~
俺に関わる全てのことを、他人に操作されるなんて...
だから、てめェのことも、~
あの世界のことも忘れてなんかやらねェよ‥‥‥。」~
~
敵に勝つ! そしてお前にオレが手下じゃなくて仲間だって...
~
''アトシュ''「‥‥‥忘れるわけにはいかねェだろ。~
俺はな、自分を犠牲にして何かを守ろうとする奴が...
それで、格好つけてるつもりか?~
‥‥‥カッ、笑わせるぜ。~
こっちは、胸くそ悪すぎんだよ。~
バカヤロウが。」~
~
''アトシュ''「‥‥‥‥‥‥。」~
''ルエリィ''「ちょっと、ちょっと! 急に黙り込まないでよ...
''アトシュ''「‥‥‥その様子だと、てめェは何も覚えてないみて...
''ルエリィ''「ふへ???」~
''アトシュ''「まぁ、見るからに物忘れの激しい顔してるもん...
''ルエリィ''「な、なんですってーっ!」~
~
なぜ、俺だけがあの世界の出来事を覚えているのかは分から...
だが‥‥‥。 俺だけ、っていうのは悪くねェな。~
めんどくせぇけど、覚えててやるよ。 てめェらアホみたい...
‥‥‥この世界にいる全ての奴らが忘れちまっても、~
俺だけは、てめェを忘れねェよ。ラージュ。~
そうすりゃよォ。てめェはどっか別の場所で、ヘラヘラ笑っ...
‥‥‥俺の中から、てめェの存在が消えない限りはよ。~
カッ、俺もずいぶん甘くなっちまったなァ。~
それもこれも‥‥‥全部、てめェのせいだぜ、ラージュ。~
~
''ラージュ''「あははっ、ごめんな。アトシュ。 ‥‥‥でも、あ...
~
''アトシュ''「――ッ!!」~
''ルエリィ''「えっ、なになに!? 後ろに何かあるの?」~
''アトシュ''「‥‥‥今、声が‥‥‥。」~
''ルエリィ''「???」~
''アトシュ''「(アイツ‥‥‥)」~
''ルエリィ''「うわ〜‥‥‥ひとりでニヤニヤしてるぅ!~
その顔、やっぱりセクハラーーーー!!!」~
''アトシュ''「人の顔、指さしながら叫ぶんじゃねェよッ!~
こっちは、てめェの相手してるヒマはねェってのに‥...
だがな‥‥‥邪魔すんだったら容赦しねえぞ!」~
''ルエリィ''「それは、こっちのセリフだよ! 今から、あん...
''アトシュ''「カッ、おもしれェ!! やれるものなら、やっ...
~
悪いなラージュ、この世界はまだまだ俺が手に入れたい物で...
お宝全部を手に入れるまで、そっちの世界へは行けそうにね...
とはいえ、次の目的地が決まってるってのは結構やる気が出...
いつか、こっちの世界での仕事が終わったら~
そっちの世界のお宝すべて手に入れてやるから‥‥‥、~
――覚悟しとけよ!~
~
END
終了行:
RIGHT:情報提供(敬称略):M.S.~
#contents
~
**もっと自分を大事に [#t398292d]
''ラージュ''「(あれ、誰かいるみたいだな‥‥‥)~
おーい、アトシュ?」~
''アトシュ''「ああん?~
チッ‥‥‥てめェかよ。 せっかくならキレイなねーち...
''ラージュ''「‥‥‥悪かったな、オレで。」~
''アトシュ''「で、俺に何かようか?」~
''ラージュ''「いや、どうしてるかなって思って。」~
''アトシュ''「見りゃ分かんだろ。 時間持て余して暇してる...
''ラージュ''「何か足りないものはないか? 物騒なものじゃ...
''アトシュ''「手下。」~
''ラージュ''「‥‥‥は?」~
''アトシュ''「手下、寄越せっつったんだよ。」~
''ラージュ''「いや、それは無理だろ。」~
''アトシュ''「んだとォ!? 足りないものはねェかって聞い...
男なら一度言ったことは最後まで守りやがれ!」~
''ラージュ''「無茶言うなよ‥‥‥。」~
''アトシュ''「あーあ、手下がいねーってのは本当にメンドく...
''ラージュ''「偵察って、何をするつもりだ!?」~
''アトシュ''「うるせェな。 貴様にゃ関係ねェだろ。」~
''ラージュ''「はぁ‥‥‥お前な、一応捕らえられてる身なんだか...
''アトシュ''「知ったことかよ。~
俺がその気になりゃこんな所、速攻で抜け出してや...
''ラージュ''「そしたら今度こそオレたちが全力で対処するぞ...
それができるって言うならやってみろよ。」~
''アトシュ''「‥‥‥言うじゃねェかよ、ガキ!~
やってやろうじゃねェか、ああん!?」~
''ラージュ''「‥‥‥もうやめようぜ、そう言って強がるの。」~
''アトシュ''「ぬかしてんじゃねェぞ!」~
''ラージュ''「丸腰でどうやってオレたちを相手にするって言...
''アトシュ''「‥‥‥チッ、威嚇にゃビビらねェか。」~
''ラージュ''「オレも影法師や魔物と戦ってきたんだ。 それ...
''アトシュ''「つまんねェな‥‥‥。」~
''ラージュ''「もしアトシュの言葉に乗って みんなが押し寄...
お前もこんなところで玉砕なんてしたくないだろ。...
''アトシュ''「‥‥‥あークソッ! 何でてめェにそんなこと言わ...
''ラージュ''「そんなに敵対心むき出しにしてないでさ、オレ...
その方がアトシュのためにもなると思うんだ。」~
''アトシュ''「てめェらの仲間にだぁ!? 死んでもお断りだ...
''ラージュ''「‥‥‥そっか。じゃあずっとそこで軟禁状態だな。...
''アトシュ''「‥‥‥俺は腐っても『真紅の鎖』のリーダーだ。調...
''ラージュ''「(アトシュもアトシュなりの信念で動いてるっ...
(まだオレが説得できる状態じゃないかな‥‥‥)~
分かった。それじゃあ、たまに様子を見に来るよ。」~
''アトシュ''「次はキレイなねーちゃんで頼むわ。」~
''ラージュ''「‥‥‥みんなが怖がるからオレで我慢してくれ。じ...
''アトシュ''「ケッ‥‥‥ラージュのやつめ。自分を大事にしろだ...
‥‥‥‥‥‥ちくしょう。なんでこんなことになっちまっ...
**悪に身をおく理由 [#pbab96ab]
''ラージュ''「なあ、アトシュ‥‥‥。」~
''アトシュ''「あぁ? ったく、またてめェかよ‥‥‥。~
飽きもせずによく来るな。 友達いねェのか?」~
''ラージュ''「アトシュの様子が気になって見に来ただけだよ...
''アトシュ''「‥‥‥チッ。見透かしたようなこと言いやがって。...
~
(アトシュ、座る)~
~
''ラージュ''「アトシュはさ、何で悪党なんてやってるんだ?」~
''アトシュ''「お前‥‥‥そりゃ愚問ってもんだぞ。~
欲しい物が大量にある。俺には奪う力がある。なら...
''ラージュ''「欲しい物があるなら買えばいいだろ。~
その程度の常識、オレだって知ってるぞ。」~
''アトシュ''「ハッ! まだまだてめェの世界は小せェな。~
世の中にはな、金で買えねェもんがゴマンとある。...
てめェも俺たちと一緒にいれば欲望に忠実に生きら...
''ラージュ''「そしたらフォルスたちの敵になっちまうだろ!...
''アトシュ''「ったく、つくづく仲良しゴッコが好きだな。~
てめェらが決めたルールの中でせせこましく生きて...
もっと自由に生きろよ!」~
''ラージュ''「‥‥‥オレはみんなが来るまでアトシュが言うよう...
でも‥‥‥オレは、みんなが来た今の方が幸せだ。不自...
''アトシュ''「自由を手放してまでも、奴らと一緒にいたいな...
''ラージュ''「ああっ、そうだ。みんなは、オレの大切な仲間...
''アトシュ''「仲間‥‥‥ねぇ。」~
''ラージュ''「アトシュにもいるんだろ? リィンバウムに、...
''アトシュ''「‥‥‥てめェには関係ねぇ話だ。」~
''ラージュ''「いいさ、別に無理やり聞くつもりはないから。...
オレも、お前に対してそうなりたいって思ってるん...
''アトシュ''「何だそれ、気持ちわりィ告白だなオイ。」~
''ラージュ''「今は分からなくてもいいよ。」~
''アトシュ''「ケッ‥‥‥俺をバカにすんじゃねェよ。~
用がないならとっとと消えな。てめェじゃ暇つぶし...
''ラージュ''「ん‥‥‥じゃあもう行く。」~
''アトシュ''「おっと‥‥‥ひとつ言っておくのを忘れてた。」~
''ラージュ''「何だ?」~
''アトシュ''「金で買えねェもんで最も貴重なもののひとつは...
それはな‥‥‥自由だ。~
確かに今の俺に自由はねェ。けどな、誰も俺の魂ま...
''ラージュ''「魂はいつも自由‥‥‥ってことか。」~
''アトシュ''「だが俺はここでも全ての自由を手に入れてやる‥...
''ラージュ''「‥‥‥できるもんならやってみろよ!」~
''アトシュ''「見てろよ、ラージュ。いつかてめェに本当の自...
''ラージュ''「(アトシュ、面白い奴だな‥‥‥)」
**てめェごときに [#i960c95e]
''ラージュ''「アトシュってさ、いつも調停召喚師たちから逃...
''アトシュ''「俺が逃げ回るだと!? バカも休み休み言いや...
あいつらが俺の行動を横から邪魔してきやがるだけ...
''ラージュ''「そりゃあ目の前に悪事を働く奴がいたら止める...
''アトシュ''「それはご立派なこった。まァ、てめェごときが...
''ラージュ''「止めるだけじゃない。お前みたいな奴は、ちゃ...
じゃないとまた同じ悪さを繰り返すからってことら...
''アトシュ''「ふざけんなよ。 んなことでそうそう信念曲げ...
''ラージュ''「アトシュは信念があってやってるのかもしれな...
''アトシュ''「てめェの正義感を押し付けんじゃねェよ。った...
''ラージュ''「全部フォルスに教えてもらったんだ。調停召喚...
''アトシュ''「あいつ‥‥‥ッ! つくづくうっとうしい奴だな。...
''ラージュ''「フォルスとは付き合いが長いみたいだけど、本...
''アトシュ''「フォルスか‥‥‥俺とタイマン張れる奴はなかなか...
~
''ラージュ''「へぇ‥‥‥フォルスのこと、そんな風に思ってるん...
- ''ライバルってこと?''~
''ラージュ''「それって、ライバルってことだよな?」~
''アトシュ''「んな上等なもんじゃねェよ。~
俺のまわりをブンブン飛び回って邪魔をするうっと...
むしろ潰してやるのが楽しみってもんだぜ。ハハハ...
''ラージュ''「(そのフォルスに捕まったってのに相変わらず...
''アトシュ''「ん、何だよその呆れたような目は。」~
''ラージュ''「いやぁ‥‥‥別に。」~
''アトシュ''「何だよ、言いたいことがあるならハッキリ言い...
''ラージュ''「うーんと‥‥‥アトシュっていつも自信たっぷりだ...
''アトシュ''「てめェがてめェのこと信じないでどうする。~
つまりな、ライバルなんてのはてめェ自身のことだ。~
俺は俺自身をとっくの昔に認めちまってる。だから...
分かったか、クソガキ。」~
''ラージュ''「(その前向きさは見習おう)」~
~
- ''意外だな‥‥‥。''~
''ラージュ''「なんだか意外だな‥‥‥フォルスのことそこまで認...
''アトシュ''「いいかラージュ、よく聞け。~
相手の能力を測る時は、自分の感情っつーフィルタ...
戦いの場においてはな、一瞬のミスが命取りになる。~
そしてそのミスってのはたいてい相手が能力を見誤...
でないとすぐに足元をすくわれるぞ。」~
''ラージュ''「そ、そうなのか‥‥‥。~
分かったよ、肝に銘じておく。」~
''アトシュ''「ま、俺はケンカを売るのも買うのもいつだって...
勝ち目のない戦いってやつに首を突っ込むほどバカ...
''ラージュ''「(もしかするとオレ、結構無茶してきたのかも‥...
‥‥‥あのさ、オレのことはどう思う?」~
''アトシュ''「てめェは‥‥‥‥‥‥。」~
''ラージュ''「(‥‥‥ごくりっ)」~
''アトシュ''「バカだな!」~
''ラージュ''「ええっ!?」~
''アトシュ''「だが色々と使えそうな奴だ。俺をここにぶち込...
''ラージュ''「(オレも認めてもらえてるってことなのか‥‥‥?...
''アトシュ''「俺がてめェのことうまく使ってやるぜ。だから...
''ラージュ''「それはやなこった!」
**手下のことはお見通し [#efc7e12f]
''ラージュ''「アトシュ、いよいよ最後の戦いだな。」~
''アトシュ''「そうだな‥‥‥。」~
''ラージュ''「何か考え事か?」~
''アトシュ''「‥‥‥よし、決めたぜ。~
ラージュ、この戦いが終わったら俺のところに来い...
''ラージュ''「だからオレは悪党の仲間になんてならないって...
''アトシュ''「俺についてくれば、望むものは全て手に入るぞ。~
欲望に忠実に生きろよ、ラージュ。 こんな自由な...
''ラージュ''「アトシュこそ、改心してまっとうに生きたらど...
''アトシュ''「クソつまらねェこと抜かすなよ。 俺の選択に...
''ラージュ''「じゃあ‥‥‥オレは調停召喚師になる! そしてア...
''アトシュ''「げぇ! 何てこと言いやがるんだ、てめェ!」~
''ラージュ''「それがオレの選択だ。 あんたにだって文句は...
''アトシュ''「チッ‥‥‥妙なこと言い出しやがって。 クソガキ...
''ラージュ''「そのクソガキに捕まるのを覚悟しとくんだな。」~
''アトシュ''「ヘッ、言ってろ。」~
''ラージュ''「ははっ‥‥‥決戦前だってのに変わらないな、オレ...
''アトシュ''「緊張でもしろってのか?」~
''ラージュ''「まぁ‥‥‥少しは気負ってたりしたのかなって。」~
''アトシュ''「バカかてめェは。 そんな状態で全力が出せる...
どんな強大な敵であろうがな、心揺さぶられてる時...
てめェはどうなんだ?」~
''ラージュ''「オレは‥‥‥。」~
~
''ラージュ''「なんだろう、アトシュと話してると落ち着いて...
''アトシュ''「そりゃ当たり前だろ。俺を誰だと思ってやがる。~
数々の死線をくぐり抜けてきた『真紅の鎖』の頭張...
手下のメンタルぐらい手玉に取れて当然だろ。」~
''ラージュ''「ちょっと待てよ、今の手下ってオレのことか!...
''アトシュ''「すっかり俺の手下が板についてんじゃねェか。...
''ラージュ''「くっそぉ、認めねぇからな!~
敵に勝つ! そしてお前にオレが手下じゃなくて仲...
''アトシュ''「仲間か‥‥‥まずは敵に勝ってから言うんだな。」~
''ラージュ''「いいぜ、勝ってやるさ!」
**最終決戦 [#q0968509]
(最終戦前)~
''ラージュ''「オレたちは、消えることにもう怯えたりなんか...
魂に強く刻まれた想いはけして消えない。 オレは...
''アトシュ''「分かりきったこと言うんじゃねェ。 あいつを...
~
(最終戦後)~
''アトシュ''「‥‥‥ま、それなりに楽しめたぜ! おっと‥‥‥じ...
俺はおまえのことを忘れない。 魂に刻んだ絆だ、...
''ラージュ''「オレだって‥‥‥! 絶対に‥‥忘れるもんかっ!」~
~
''ラージュ''「ありがとう‥‥‥。」
**エンディング「喧噪が日常」 [#udb130e6]
【港】~
~
''アトシュ''「オラ! ぼさっとしてねぇで、さっさと探せ!...
''部下''「そ、そうは言っても、あんなにちいせぇモン見つか...
''部下''「そうですよ、若頭ァ! 今回ばかりは、諦めて‥‥‥。...
''アトシュ''「アアッ!? てめェらがドジッて~
取引に使うはずだった指輪を落としたのが悪いんだ...
あれにどれほどの価値があるのか、分かってねェわ...
''部下''「ひ、ひぃぃぃぃッ!!」~
''アトシュ''「チンタラ文句言ってるヒマがあんなら、さっさ...
''部下''「わ、わかりやしたぁぁぁぁ〜〜ッ!」~
''アトシュ''「チッ。さっさと見つけねぇと、カメのジジイに...
取引まで、あと1時間か‥‥‥。~
‥‥‥ん? 気のせいか? どこからか、歌が聞こえて...
''ルエリィ''「ふんふん♪ ふんふん〜ん♪ あまいっもの〜た...
ふわふわでっとろとろのクリ〜ム♪ あまいっもの〜...
''アトシュ''「‥‥‥‥‥‥。」~
''ルエリィ''「今日の気分はっイチゴの乗った〜‥‥‥あぁっ!!...
アトシュ!!! どうして、こんなところにいるの...
''アトシュ''「チッ。めんどくせェ奴に会っちまった‥‥‥。」~
''ルエリィ''「分かった! さては、また悪巧みの真っ最中ね...
その顔をみれば、一目瞭然よっ!~
あんたの顔は、いつだって悪巧みしてるんだからッ...
''アトシュ''「いきなり出てきて、何好き勝手言ってやがる。~
いつでも悪巧みしてるわけじゃねぇよ。」~
''ルエリィ''「でも、今はしてるんでしょ?」~
''アトシュ''「‥‥‥‥‥‥。」~
''ルエリィ''「ほーら、やっぱりぃ! あたしの目は、お見通...
''アトシュ''「いちいちやかましいんだよ、テメエは!~
こっちはガキの相手してるヒマはねぇんだ。~
とっとと、俺の目の前から消えろ。」~
''ルエリィ''「睨みつけないで!~
あんたはその視線だけでパワハラでセクハラなんだ...
''アトシュ''「あぁッ!? 誰が、なんだって!?」~
''ルエリィ''「パワハラで、セクハラ!」~
''アトシュ''「聞き直してるわけじゃねぇよッ!! 二度も言...
''ルエリィ''「なんだって? って言うから、教えてあげたの...
''アトシュ''「脳味噌足りなすぎんだろ‥‥‥。」~
''ルエリィ''「な、なによそれッ!」~
''アトシュ''「ビービー、うるせェんだよ!~
‥‥‥そうだ、いいこと教えてやるよ。~
てめェの憧れの先輩とやらも、~
その騒がしさには嫌気がさしてるらしいぜェ?」~
''アトシュ''「そ、そんなの、ウソだもん! センパイは、そ...
''アトシュ''「ウソなもんかよ。~
ラージュだって、お前の底抜けのやかましさには呆...
''ルエリィ''「そんなことなっ‥‥‥――ん??~
ラージュって、誰? あたし、そんな名前の人、知...
''アトシュ''「誰って、それは‥‥‥。~
‥‥‥‥‥‥。」~
''ルエリィ''「えっ、もしかして‥‥‥アトシュも知らないの!?...
''アトシュ''「そ、そんなワケねぇだろ。~
知らない奴の名前を、どうして俺が知ってるんだよ...
''ルエリィ''「あっ、確かにそうだね!!~
じゃあ、誰の名前なの?」~
''アトシュ''「それは‥‥‥。~
‥‥‥‥‥‥。~
(ラージュ‥‥‥)~
(なんだって、そんな名前が出てきたんだ? 誰の...
(いや、でも‥‥‥なんだ、この感じ。俺は‥‥‥『そい...
~
''アトシュ''「‥‥‥クッ、カカッ!!~
そうか、そういうことかよ‥‥‥。~
どおりで今まで忘れていたわけだ。~
‥‥‥ラージュ。~
悪いが、俺の記憶はそう簡単には消させねぇよ。~
俺に関わる全てのことを、他人に操作されるなんて...
だから、てめェのことも、~
あの世界のことも忘れてなんかやらねェよ‥‥‥。」~
~
敵に勝つ! そしてお前にオレが手下じゃなくて仲間だって...
~
''アトシュ''「‥‥‥忘れるわけにはいかねェだろ。~
俺はな、自分を犠牲にして何かを守ろうとする奴が...
それで、格好つけてるつもりか?~
‥‥‥カッ、笑わせるぜ。~
こっちは、胸くそ悪すぎんだよ。~
バカヤロウが。」~
~
''アトシュ''「‥‥‥‥‥‥。」~
''ルエリィ''「ちょっと、ちょっと! 急に黙り込まないでよ...
''アトシュ''「‥‥‥その様子だと、てめェは何も覚えてないみて...
''ルエリィ''「ふへ???」~
''アトシュ''「まぁ、見るからに物忘れの激しい顔してるもん...
''ルエリィ''「な、なんですってーっ!」~
~
なぜ、俺だけがあの世界の出来事を覚えているのかは分から...
だが‥‥‥。 俺だけ、っていうのは悪くねェな。~
めんどくせぇけど、覚えててやるよ。 てめェらアホみたい...
‥‥‥この世界にいる全ての奴らが忘れちまっても、~
俺だけは、てめェを忘れねェよ。ラージュ。~
そうすりゃよォ。てめェはどっか別の場所で、ヘラヘラ笑っ...
‥‥‥俺の中から、てめェの存在が消えない限りはよ。~
カッ、俺もずいぶん甘くなっちまったなァ。~
それもこれも‥‥‥全部、てめェのせいだぜ、ラージュ。~
~
''ラージュ''「あははっ、ごめんな。アトシュ。 ‥‥‥でも、あ...
~
''アトシュ''「――ッ!!」~
''ルエリィ''「えっ、なになに!? 後ろに何かあるの?」~
''アトシュ''「‥‥‥今、声が‥‥‥。」~
''ルエリィ''「???」~
''アトシュ''「(アイツ‥‥‥)」~
''ルエリィ''「うわ〜‥‥‥ひとりでニヤニヤしてるぅ!~
その顔、やっぱりセクハラーーーー!!!」~
''アトシュ''「人の顔、指さしながら叫ぶんじゃねェよッ!~
こっちは、てめェの相手してるヒマはねェってのに‥...
だがな‥‥‥邪魔すんだったら容赦しねえぞ!」~
''ルエリィ''「それは、こっちのセリフだよ! 今から、あん...
''アトシュ''「カッ、おもしれェ!! やれるものなら、やっ...
~
悪いなラージュ、この世界はまだまだ俺が手に入れたい物で...
お宝全部を手に入れるまで、そっちの世界へは行けそうにね...
とはいえ、次の目的地が決まってるってのは結構やる気が出...
いつか、こっちの世界での仕事が終わったら~
そっちの世界のお宝すべて手に入れてやるから‥‥‥、~
――覚悟しとけよ!~
~
END
ページ名: