第2話

アルカ「ふう‥‥‥ 今日も一日、いろいろあったなぁ
    ちょっと星でも見てから 家に帰ろうかな」
ソウケン「む?」
アルカ「あれ? ソウケン どうしてこんなところに?」
ソウケン「‥‥‥大した理由はない 今日の任務は少々重かったからな
     月の光でも浴びてから 休もうと考えた、それだけだ」
アルカ「へえ‥‥‥ 少し意外かな」
ソウケン「何がだ?」
アルカ「ソウケンは、こういう無駄なことはしないで 夜はさっさと寝ると思ってた」
ソウケン「合理的ではないな」
アルカ「‥‥‥え? そういう返答?」
ソウケン「体の疲れた夜は、さっさと体を休める 心の疲れた夜は、先に心を休める
     静かな月夜に空を見上げるというのは、極めて合理的な心の癒し方だ
     月の光から魔力を得るサプレスの者であれば、また別の意味が生まれるのであろうな」
アルカ「あはは‥‥‥風流なのか無味乾燥なのか、よくわかんないコダワリだね‥‥‥」
ソウケン「理解できぬというなら、それはただ貴様が未熟なだけだ」
アルカ「うん、まぁ‥‥‥ 未熟だね、わたしは
    いつもごめんね、ソウケン こんなわたしなんかにつきあわせて
    もっと腕のいいチームメイトと組めれば、ソウケンももっと楽ができたはずなのに」
ソウケン「何を言い出すかと思ったら、つまらん戯言か」
アルカ「戯言って‥‥‥ わたしは本気で」
ソウケン「侮るな
     私は、未熟なだけの者と共に任務になど就かん 命令であろうと、何であろうとだ
     無論、貴様は間違いなく、未熟だ そのことを訂正する気は毛頭ない
     だが、貴様は、自分の未熟さを受け止め、それでもなお前に進む意志を見せている
     それは、単なる未熟を補って余りある価値だ そうでなければ、貴様などとうに見限っている」
アルカ「は、はは‥‥‥ 喜んでいいのかな、それ‥‥‥」
ソウケン「好きにしろ そこまでいちいち干渉などせん
     遅くなってしまったな 私は戻る」
アルカ「あ、うん、おやすみ‥‥‥
    やっぱり‥‥‥ 励まされたんだよな、今のって‥‥‥」

なんだろうな、ソウケンに励まされると 他の誰の言葉より嬉しいや‥‥‥

第3話

アルカ「あ、あの‥‥‥ 今日は、本当に、ごめん
    ソウケンは止めてくれたのに、無視して突っ切っちゃって‥‥‥」
ソウケン「‥‥‥今さら、何を言っている」
アルカ「え?」
ソウケン「貴様の未熟は、既によく知っている それを御しきれなかったのは私の咎だ
     それが私の咎である以上、貴様が咎められるべきことなど何もない
     頭など下げているヒマがあるなら、その間に少しでも自らを改めろ」
アルカ「‥‥‥はは‥‥‥ そっか、うん、ソウケンならそう言うよね」
ソウケン「うん? なぜ笑う」
アルカ「ちょっと安心したから、かな‥‥‥?」
ソウケン「‥‥‥おかしな奴だ」

本当に、ソウケンは厳しいなあ‥‥‥
わたしたちにも‥‥‥そして、自分にも‥‥‥

第4話

ソウケン「学園? そんなところに行っていたのか、貴様らは」
アルカ「うん、久しぶりにね 懐かしかったよ
    お世話になった先生たちとかに 挨拶もしたかったけど
    その前に、あの騒ぎが 起こっちゃったからね」
ソウケン「‥‥‥であるなら、その心が褪せる前に、また顔を見せに行くがいい
     縁は靭く、しかし儚いものだ
     いずれそのうち、などと考えているうちに 逢えなくなることもある」
アルカ「‥‥‥へえ‥‥‥」
ソウケン「何だ?」
アルカ「ソウケンがそういうこと言うのって、少し意外だった」
ソウケン「縁は大切だ、しかし貴様の場合は それ以前に公私の別をつけんからな
     日頃の私は、任務中に私情に走ろうとする未熟を咎めているに過ぎん」
アルカ「あー‥‥‥うん」
ソウケン「貴様は、異界生まれの私などより、よほど深くこの街に根差している
     多くの絆を、多くの人との間に結んでいる
     それは、得がたい財産だ 大切にするがいい
     ‥‥‥むろん、公私の別を きっちりつけた上での話だがな」
アルカ「あはは‥‥‥うん 気をつけます‥‥‥」

ソウケン、実はわたしのこと、よく見てくれてる‥‥‥のかな?

第5話

ソウケン「あの娘、貴様の知己とのことだったな どのような人間か、分かるか?」
アルカ「え? ああ、ルエリィのこと?
    素直で、いい子だよ ちょっと元気すぎるところもあるけど」
ソウケン「‥‥‥」
アルカ「何、その目?」
ソウケン「いや、貴様の人を見る目を信じるべきか否か、迷っていた」
アルカ「ひ、ひどいな、自分で聞いておいて」
ソウケン「仕方がないだろう、事実として、貴様の言葉には公平な視点が足りん
     人の美点しか見えていないような者の評にどれだけの信をおけるというのだ」
アルカ「そ、そこまでヒイキはしてないよ‥‥‥してないと思うよ」
ソウケン「まあいい、どちらでもよいことだ
     人の心は、えてして脆いもの 力を得れば壊れてしまう者も少なくない
     我らは召喚師として、新たに誓約の力を得たあの二人を、正しく導かねばならん
     ゆえに、道を誤るような人格ではないかと、貴様に確認しておきたかったのだが‥‥‥」
アルカ「大丈夫、本当に素直でいい子だよ 間違った道に行かないことは保証するよ」
ソウケン「その保証には何の価値もないが‥‥‥
     頑なに知己を信じようとするその意気だけは酌むとするか」
アルカ「あはは、ありがと」
ソウケン「さて、それでは休むとするか 明日からは、また忙しくなる」
アルカ「‥‥‥あれ? そういえば、ソウケンの謹慎はどうなったの?」
ソウケン「むろん、解かれた 言ったろう、明日から忙しくなると
     これから面倒事が加速的に増えると、調停機構の上のほうも判断したらしい」
アルカ「そっか‥‥‥それはよかった‥‥‥のかな?」
ソウケン「こういう状況だ、あの娘が誓約したことが、我々の追い風になってくれればよいが」
アルカ「‥‥‥うん、そうだね」

ソウケン、もしかして、ルエリィのことも、期待してくれてるのかな‥‥‥?

第6話

ソウケン「‥‥‥」
アルカ「もしかして、今夜は少し虫の居所が悪い?」
ソウケン「いや‥‥‥機嫌が悪いというほどのものではないが」
アルカ「何か、あったの?」
ソウケン「あったというより、むしろ逆だな
     私が自室の窓辺で育てている花が、つぼみのまま、なかなか咲こうとしないのだ
     水は十分に与えているし、日差しにも問題はないはずなのだが
     いったい、何が不満で花開かないというのか‥‥‥」
アルカ「あー‥‥‥そういえばソウケンって、鉢植えが趣味なんだっけ?」
ソウケン「ふむ? 確かに余暇を遣ってはいるが、あれは趣味というほどのものだろうか?
     私は植物に詳しいわけでも、入れ込んでいるわけでもないが
     趣味というのは、一般的には熱意をもって取り組むものだろう?」
アルカ「うーん‥‥‥なんていうか、ソウケンは真面目だなあ‥‥‥
     趣味はもっと、自由でいいんだよ 熱くなってもいいし、ならなくてもいい
     なんとなく好き、っていうだけでも十分なんだから」
ソウケン「そういうものなのか‥‥‥」
アルカ「まして、相手が生き物だっていうなら、なおさらのんびり待たないとね
     いつ咲くのかは、花の自由なんだし
     そのうち気がむいたころに、きっときれいに咲いてくれるよ」
ソウケン「なるほど‥‥‥確かに、貴様の言うとおりだ
     生命の息吹を前に、私ごときのつまらぬ焦りなど小さいことだ
     私はただ、心を大きくして待てばいい ふっ、趣味とは奥の深いものだな」
アルカ「‥‥‥そういうものでもないんだけど、やっぱりソウケンは真面目だな‥‥‥」

花を育てるソウケンか‥‥‥似合うような、似合わないような‥‥‥
今度、その花を見せてもらいにいこうかな

第12話

ソウケン「‥‥‥いつものことではあるが、今宵もまた、覇気のない顔をしているな」
アルカ「んー‥‥‥そんなに参ってるつもりはないんだけどね
    ちょっと、悩み事というか、考え事みたいなものがあって」
ソウケン「話してみろ」
アルカ「うん‥‥‥ええとさ、自分で言うのもなんだけど、わたしって努力してたと思うんだ
    召喚師になりたい、って夢をもって、このセイヴァールに来て‥‥‥
    その夢をかなえるために、けっこうがんばったんだよ
    召喚師になった後だって、そうだよ わたしは、わたしなりに、一生懸命やってきた
    そういうのを評価してもらって、今の自分の居場所があるって‥‥‥
    そんなふうに思っていたのに‥‥‥もしかしたら‥‥‥」
ソウケン「それら全てが偽りであったかもしれんと、疑っているわけか?」
アルカ「疑いたくなんてないよ、もちろん
    でも、もしかしたらって思うと ちょっと気持ちが‥‥‥ね」
ソウケン「なるほど‥‥‥未熟者だとは理解していたつもりだったが
     どうやら今宵からは、愚か者という評価も加えねばならんようだな」
アルカ「え、ええっ!? どうしてそうなるの!?」
ソウケン「周りの人間が貴様をどう評価しているかなど、悩むまでもなく自明であろう
     そのような下らぬことに小さな頭を遣う、それを愚かと言わずして何と言うのだ」
アルカ「そんなこと言われても、不安なものは不安だから!」
ソウケン「私は、貴様を評価している
     召喚師として、戦士として、人間として、一人の女性として‥‥‥
     未熟なれど、得がたい友だと思っているのだがな?」
アルカ「‥‥‥あ、えと‥‥‥」
ソウケン「どうだ? 不安は、和らいだか?」
アルカ「あ、うん‥‥‥たぶん‥‥‥」
ソウケン「ふん、やはりな
     この程度の言葉ひとつで、どうとでもなる程度の不安であったか」
アルカ「こ、この程度って、いまけっこう恥ずかしいことを言ってたような‥‥‥」
ソウケン「恥じるつもりはないぞ? この心より真に出る言葉であればな
     少なくとも、それだけの価値は貴様にあるということだ」
アルカ「‥‥‥あ、ありがとう‥‥‥」

不安は吹き飛んだけど、結局落ち着かない気持ちは変わらないよ
‥‥‥今夜、ちゃんと眠れるかなあ‥‥‥

第14話

好感度4・5
ソウケン「‥‥‥」
カズラマル「‥‥‥」
アルカ「あれ? カズラマルさん?」
カズラマル「む? ‥‥‥おお、貴様か 今宵も夜の散策か?」
アルカ「こんばんは、気持ちのいい夜ですね ‥‥‥空を見上げなければ、ですけど」
カズラマル「ふむ、確かにな‥‥‥ 月があのざまでは、落ち着いて酒にも酔えん
      つまり明日の戦いは、全ての世界の酒の味に関わる大決戦ということだ
      何があっても負けられぬな!」
アルカ「‥‥‥お酒のためなんだ‥‥‥」
ソウケン「大祖父殿、あまりふざけていると また空狐殿にお報せすることになるが」
アルカ「‥‥‥ええと?」
ソウケン「比類なき大妖怪と称えられる大祖父殿にも、頭の上がらぬ相手はいるということだ
     それはさておき、先ほどの話だが‥‥‥
     大祖父殿、戦いの後すぐに、というのは さまざまな都合が悪い
     しばしの時をいただくわけには いかぬだろうか‥‥‥?」
カズラマル「時ならばすでに、充分すぎるほど与えておるだろう
      もう少しだけ見守りたい、というのが貴様の言い分であったな
      その言葉に見合う時間は、すでに流れた そうは思わぬか?」
ソウケン「それは‥‥‥確かに‥‥‥」
アルカ「ええと、何の話をしてるんでしょう?」
ソウケン「私が、鬼妖界へ帰る話だ」
アルカ「あ、なるほど‥‥‥
    って、ええええ!? ソウケン、帰っちゃうの!?」
ソウケン「‥‥‥大きな声を出すな 近在の住人に迷惑がかかる」
カズラマル「もともと、その予定はあったのだ 我が一族に伝わる修行の都合でな」
アルカ「ソウケン‥‥‥本当なの?」
ソウケン「‥‥‥ああ」
カズラマル「本来であれば、すでに首に縄をかけて連れ帰っておるところだが
      本人の嘆願と、一連の戦いの激化により先送りにされてきた」
アルカ「そう、なんだ‥‥‥ ぜんぜん気づかなかった‥‥‥」
ソウケン「私はまだ、この世界を離れるつもりは‥‥‥」
カズラマル「幼き(わっぱ)ではないのだ、我侭を繰り返すものではない」
ソウケン「‥‥‥はい」
アルカ「わたしたちのために、残るって言ってくれてたんだよね
    ありがとう でも‥‥‥うん、大丈夫だよ
    ソウケンが帰ってしまっても、わたしたちはちゃんとやっていけるから
    だから‥‥‥安心して、故郷に帰っていいよ」
ソウケン「貴様は‥‥‥まさか、私を、必要ないというのか?」
アルカ「それは、
    ‥‥‥そんなこと‥‥‥」
カズラマル「む?」
アルカ「‥‥‥そうだ、ね ソウケンがいなくても、大丈夫」
ソウケン「そうか‥‥‥ 理解した
     未熟とばかり思っていた相手が、こうして自分の手を離れるところを見ると
     ‥‥‥感傷的な気分になるものだな‥‥‥」
アルカ「ソウケン」
ソウケン「帰って、休む 決戦は目の前なのだからな
     貴様も、よく体を休めておけ 私からの、最後の小言だ‥‥‥」
アルカ「‥‥‥うん」
カズラマル「む‥‥‥むうう?」

なんだろう‥‥‥心が、妙にざわめいている
胸の真ん中にぽっかり穴が開いたみたいな、不思議に落ち着かない感じ
こんな気持ちで、明日の戦いは大丈夫なのかな‥‥‥



好感度3
ソウケン「‥‥‥」
カズラマル「‥‥‥」
アルカ「あれ? カズラマルさん?」
カズラマル「む? ‥‥‥おお、貴様か 今宵も夜の散策か?」
アルカ「こんばんは、気持ちのいい夜ですね ‥‥‥空を見上げなければ、ですけど」
カズラマル「ふむ、確かにな‥‥‥ 月があのざまでは、落ち着いて酒にも酔えん
      つまり明日の戦いは、全ての世界の酒の味に関わる大決戦ということだ
      何があっても負けられぬな!」
アルカ「‥‥‥お酒のためなんだ‥‥‥」
ソウケン「大祖父殿、あまりふざけていると また空狐殿にお報せすることになるが」
アルカ「‥‥‥ええと?」
ソウケン「比類なき大妖怪と称えられる大祖父殿にも、頭の上がらぬ相手はいるということだ
     それはさておき、先ほどの話だが‥‥‥
     大祖父殿、戦いの後すぐに、というのは さまざまな都合が悪い
     しばしの時をいただくわけには いかぬだろうか‥‥‥?」
カズラマル「時ならばすでに、充分すぎるほど与えておるだろう
      もう少しだけ見守りたい、というのが貴様の言い分であったな
      その言葉に見合う時間は、すでに流れた そうは思わぬか?」
ソウケン「それは‥‥‥確かに‥‥‥」
アルカ「ええと、何の話をしてるんでしょう?」
ソウケン「私が、鬼妖界へ帰る話だ」
アルカ「あ、なるほど‥‥‥
    って、ええええ!? ソウケン、帰っちゃうの!?」
ソウケン「‥‥‥大きな声を出すな 近在の住人に迷惑がかかる」
カズラマル「もともと、その予定はあったのだ 我が一族に伝わる修行の都合でな」
アルカ「ソウケン‥‥‥本当なの?」
ソウケン「‥‥‥ああ」
カズラマル「本来であれば、すでに首に縄をかけて連れ帰っておるところだが
      本人の嘆願と、一連の戦いの激化により先送りにされてきた」
アルカ「そう、なんだ‥‥‥ ぜんぜん気づかなかった‥‥‥」
ソウケン「私はまだ、この世界を離れるつもりは‥‥‥」
カズラマル「幼き(わっぱ)ではないのだ、我侭を繰り返すものではない」
ソウケン「‥‥‥はい」
アルカ「わたしたちのために、残るって言ってくれてたんだよね
    ありがとう でも‥‥‥うん、大丈夫だよ
    ソウケンが帰ってしまっても、わたしたちはちゃんとやっていけるから
    だから‥‥‥安心して、故郷に帰っていいよ」
ソウケン「そうか‥‥‥ 理解した
     未熟とばかり思っていた相手が、こうして自分の手を離れるところを見ると
     ‥‥‥感傷的な気分になるものだな‥‥‥」
アルカ「ソウケン」
ソウケン「帰って、休む 決戦は目の前なのだからな
     貴様も、よく体を休めておけ 私からの、最後の小言だ‥‥‥」
アルカ「‥‥‥うん」

なんだろう‥‥‥心が、妙にざわめいている
胸の真ん中にぽっかり穴が開いたみたいな、不思議に落ち着かない感じ
こんな気持ちで、明日の戦いは大丈夫なのかな‥‥‥

ED

好感度4・5
ソウケン「‥‥‥しばらく、シルターンに戻ることになった」
アルカ「うん‥‥‥前に、そう言ってたね」
ソウケン「誤解してほしくはないが、これは私自身の意思で決めたことだ
     今回の件で、自分の未熟さを改めて痛感した
     ゆえに、心身ともに鍛え直すため、しばらく修行に戻るべきではないかとな」
アルカ「ん‥‥‥そっか、ソウケンがそう言うなら もう引き留めてもしょうがないよね
    さびしいけど、あきらめるしかない、のかな‥‥‥」
ソウケン「あ、いや、その話なのだが‥‥‥」
アルカ「え?」
ソウケン「その‥‥‥なんというか、だな、まだもう少し続きがあるのだ
     これは、その、私からというより、大祖父殿からの提案という形になるのだが、」
アルカ「え、なに? カズラマルさんから?」
ソウケン「そう、大祖父殿はその、貴様のことを なぜか、いたく気に入ったようでな、
     どうせ戻ってくるなら連れてこいと言い出したのだ」
アルカ「えっ‥‥‥」
ソウケン「だから、その、嫌だろうとは思うが‥‥‥」
アルカ「シルターンに!? いいの!? 行きたい、すごく行きたい!!
    ソウケンの他のご家族にも会えるんでしょう? うわ、どうしよう、すごく楽しみ!」
ソウケン「‥‥‥なぬ?」
アルカ「あ、でもどうしよう シルターンが故郷のソウケンはいいけど
    わたしたちが界境を越えるのは、そう簡単には許可とかとれないんじゃないかな‥‥‥」
ジンゼルア総帥「ああ、召喚師アルカ、こんなところにいたのか
        お主と響友の二人分、鬼妖界への渡航許可を出しておいた
        書類は管理官に預けておいたから、あとで受け取っておけ
        まったく‥‥‥お前たちの立場を考えれば、本来絶対に許されん話だぞ?
        鬼妖界の重鎮であるカズラマル殿と龍の姫君の強い力添えがあってこそのものだ
        そのことをくれぐれも肝に銘じて、羽目を外さぬようにするのだぞ
        まったく‥‥‥あの方々も、何を考えているのだか‥‥‥」
アルカ「‥‥‥」
ソウケン「‥‥‥」
アルカ「えっと‥‥‥許可、おりちゃった‥‥‥みたい?」
ダイス「なぜかボクの分までね‥‥‥」
ソウケン「大祖父殿‥‥‥これは、いくらなんでも、あまりに強引な‥‥‥」
アルカ「あはは、どうしよう、楽しみすぎて、どきどきしてきた
    修行って、どんなことするの? ソウケン、一度やったことあるんでしょ?
    あ、でも、カズラマルさんに教わるまで何も聞かないでいたほうがいいのかな
    じゃあ、ソウケンの家族ってどんな人たち? おみやげ、どんなのが喜ばれるかな?」
ソウケン「それは‥‥‥
     ‥‥‥何も、いらぬだろう 私が貴様を連れていけば、それだけで十分だ
     なにせ古い家だ、遠方の客人こそが何よりの酒の肴となるだろう」
アルカ「そっか‥‥‥あ、でも、その前に確認しなきゃ」
ソウケン「何をだ?」
アルカ「カズラマルさんに誘われて、総帥の承認ももらったけど‥‥‥
    一番大事な人の言葉を、まだ聞いてないから」
ソウケン「‥‥‥念のために聞いておくが、それは誰のことだ?」
アルカ「ソウケンだよ、もちろん」
ソウケン「ならば、必要あるまい 大祖父殿の選んだ客人に異論など‥‥‥」
アルカ「いいから、答えて ソウケンは、どうなの?
    わたしを連れていきたいの?はいか、いいえで答えて」
ソウケン「‥‥‥」
アルカ「どっち?」
ソウケン「貴様が欲しい だから連れて行く
     ‥‥‥これで満足か?」
アルカ「よしっ!」



好感度3
ソウケン「‥‥‥しばらく、シルターンに戻ることになった」
アルカ「うん‥‥‥前に、そう言ってたね」
ソウケン「誤解してほしくはないが、これは私自身の意思で決めたことだ
     今回の件で、自分の未熟さを改めて痛感した
     ゆえに、心身ともに鍛え直すため、しばらく修行に戻るべきではないかとな」
アルカ「ん‥‥‥そっか、ソウケンがそう言うなら もう引き留めてもしょうがないよね
    さびしいけど、あきらめるしかない、のかな‥‥‥」
ソウケン「あ、いや、その話なのだが‥‥‥」
アルカ「え?」
ソウケン「その‥‥‥なんというか、だな、まだもう少し続きがあるのだ
     これは、その、私からというより、大祖父殿からの提案という形になるのだが、」
アルカ「え、なに? カズラマルさんから?」
ソウケン「そう、大祖父殿はその、貴様のことを なぜか、いたく気に入ったようでな、
     どうせ戻ってくるなら連れてこいと言い出したのだ」
アルカ「えっ‥‥‥」
ソウケン「だから、その、嫌だろうとは思うが‥‥‥」
アルカ「シルターンに!? いいの!? 行きたい、すごく行きたい!!
    ソウケンの他のご家族にも会えるんでしょう? うわ、どうしよう、すごく楽しみ!」
ソウケン「‥‥‥なぬ?」
アルカ「あ、でもどうしよう シルターンが故郷のソウケンはいいけど
    わたしたちが界境を越えるのは、そう簡単には許可とかとれないんじゃないかな‥‥‥」
ジンゼルア総帥「ああ、召喚師アルカ、こんなところにいたのか
        お主と響友の二人分、鬼妖界への渡航許可を出しておいた
        書類は管理官に預けておいたから、あとで受け取っておけ
        まったく‥‥‥お前たちの立場を考えれば、本来絶対に許されん話だぞ?
        鬼妖界の重鎮であるカズラマル殿と龍の姫君の強い力添えがあってこそのものだ
        そのことをくれぐれも肝に銘じて、羽目を外さぬようにするのだぞ
        まったく‥‥‥あの方々も、何を考えているのだか‥‥‥」
アルカ「‥‥‥」
ソウケン「‥‥‥」
アルカ「えっと‥‥‥許可、おりちゃった‥‥‥みたい?」
カゲロウ「‥‥‥って、おお! おいらも行っていいのか、シルターン!」
ソウケン「大祖父殿‥‥‥これは、いくらなんでも、あまりに強引な‥‥‥」
アルカ「あはは、どうしよう、楽しみすぎて、どきどきしてきた
    修行って、どんなことするの? ソウケン、一度やったことあるんでしょ?
    あ、でも、カズラマルさんに教わるまで何も聞かないでいたほうがいいのかな
    じゃあ、ソウケンの家族ってどんな人たち? おみやげ、どんなのが喜ばれるかな?」
ソウケン「それは‥‥‥
     ‥‥‥何も、いらぬだろう 私が貴様を連れていけば、それだけで十分だ
     なにせ古い家だ、遠方の客人こそが何よりの酒の肴となるだろう」


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Last-modified: 2016-04-26 (火) 00:00:00